大闘技場編
第26話大賢者と大会議
今ここには学園勢と建国勢、そして勧誘勢のヒロイン達が集まっている。
勧誘勢ももちろん好感度ボードで好感度設定は4にしてある。
無機物の剣にまでできたのは意外だったが…
さて会議の目的は俺との恋愛の処遇…ではなく今後の国の方針だ。
「まだこの国はできたばかりだ。内政に力をいれるべきだろう」
内政屋のシオンが如何にこの国が脆弱か説明する。
「魔術大国その物を手に入れたはいいが、正直持て余してるのが現状だ」
確かにシオンの言う通りだ。
主な人材は液状化して元国王に取り込まれちゃったからな。
その穴埋めは大変だ。
しかしそれに反対するのは軍師幼女のマリアだ。
「今我々は流れに乗っている。大賢者様もいる事だし、強気に出ても良いのでは?」
マリアの言う事も最もだ。
大賢者たる俺の力はMPタンクになるヒロインさえいれば最強なのである。
これは自惚れとか過大評価とかそういうのではなく事実なのだ。
最強の力を見せつければ戦争せず侵略する事も可能かもしれない。
そしてそこにシルヴィア会長が割って入る。
「これは令とも相談したのだけれども、今度開催される大闘技場に彼を出してはどうかしら。我が国の宣伝にもなると思うのだけれども」
えー、めんどうくさいなーという俺の心情とは裏腹に皆は賛成している。
問題は誰をMPタンクにすべきかだが…
「ここは余に任せて貰おうか」
街のコアとして魔力を供給してきた黒い聖女ことユースティアが名乗りを上げる。
確かに彼女以上の人材はいないだろうが、彼女には彼女の役割がある。
国が機能しなくなるから駄目だ。
「悪いが諦めてくれ」
「仕方ないのう」
となると戦闘に特化し尚且つMPタンクになれる存在がいい。
そうなると選択肢は限られてくる。
やっぱり御門先輩か、いやでも剣はリンがあるしなぁ…
俺が悩んでいるとシルヴィア会長が肩にポンと手をやる。
「じゃあ私達の中で戦って誰が一番強いか決めましょう」
会長のこの一言でスーパーヒロイン大戦が始まろうとしていた。
―
結果は見えていた。
戦い慣れしてるミーナはMPがないから除外だし、
建国組の他のメンバーは皆戦いなんてできないから即落ち二コマでやられてる。
唯一戦闘系チートらしき氷の魔女エーデルは、俺が触れ続けられないから除外だし、
暗殺者のセシルはMPが低くタンクに向いていないだけでなく開けた場所での戦闘は苦手だ。
こうなると後は学園勢のみ。
「はああああああああああああああ!!!」
御門先輩がシルヴィア会長に斬りかかる。
しかしその斬撃を軽くいなし手刀で先輩を気絶させた。
メアやアリスが相手になる訳もなく、この戦いの勝者はシルヴィア会長で幕を閉じた。
「大会まで時間がないわ。厳しめの特訓でいくわよ」
この後めちゃくちゃ修行した。
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