第4話 古物鑑定
デパートで古物商の催しがある。古物商が出店を並べていろいろ展示販売するというものだ。「なんでも鑑定団」だね。
まあ、僕は持ち前の優秀な「鑑定」があるので、一度こういうのを見てみたかったんだよね。何が?って、何かに興味があるわけではなく、どのくらい偽物が出回っているのか?それが見たくてさ。
いろいろ見ているのだけど、見て、いちいち鑑定してって、これは大変だよ。
なので、スキル創造。
※古物鑑定 古物、アンティーク、古美術などで、本物で、かつ、価値のあるものを、見ただけでマッピングして示す。
使い方は、100万円以上の古物鑑定、50万円以上の古物鑑定って指定出来る。本物で指定した価格帯のものであれば、マップに表示される。古物鑑定の範囲は、ほぼデパートのワンフロアーくらいの面積が最大。
それで、催しのフロアーの端に寄って、「100万円以上の古物鑑定」でマッピング、うん?結構並べられているんだな。見ていこうか、これらが、幾らの値札なのかを・・・
ほぼ、90万〜120万円程度の値付けがされているが、そんな中に、5万円の値付けの脇差しがある。これ、僕の鑑定では200万円もするのに。
それで、少し話を聞いてみたら、どうやら鑑定書が無くてよく分からない物ということらしい。よく分析してみたら、鞘の先端に何かの紙が折りたたんでしまってある。どうやら、これが鑑定書というか、作者の覚書のようだ。
なので、まあ綺麗だし、即決で購入した。刀剣手入れの油や和紙をおまけで付けてくれたよ。あとは、刀剣の販売証明書。これを警察に見せて届ければ刀剣を所持できるということらしい。クレジットカードで支払って、脇差しを購入した。まあ危険物なので、デパートの係の人が来て、デパートがきちんと預かって、後日僕の家まで届けてくれるらしい。用意されていた警察への刀剣所持の書類を書いたら、脇差を家まで届けてくれる前に、警察への届けも代理でしてくれるということらしい。さすが、デパートだね。たった5万円なのに、大げさなことだよ、良いのかな? 助かるけど。
さらにもう一点、10万円の絵巻物で、源氏物語の複製、僕の鑑定では200万円。
これは、かなり汚れがあって、なかなか買い手が現れないようなのだ。
即決で購入、きっと、この汚れって、汚れをターゲット指定で収納すれば綺麗にできないかな? あるいは、ただ、収納に入れさえすれば、浄化、清浄、回復で、綺麗になるのでは?って思ったりしてね。
あとは、やはりあるね、僕鑑定で100万の太刀が、300万の値付け。まあ、そう見えなくもないんだけど、でも実際100万くらいの価値なんだよな。
最後の一点は、ガレのランプって奴で、僕鑑定で300万、値付けは、3万円。
だって、台座のところに少しヒビが入っているし、汚れかな、色も少しくすんでいる。これも、きっと、収納で綺麗になって傷も無くなるのでは、?って思ったので、即決、購入。
大判、小判の展示もあったので、先日、京都で入手できたものを、自分で鑑定して名前は分かっていたけど、今の相場を知りたくて収納を隠すためのカバンから出して鑑定してもらった。
大判は、秀吉の時代の天正長大判で4000万円、あとは家康の初期の慶長笹書大判。もちろん僕の収納に入れていたので、新品同様で状態が良いので3000万円、すごいね。
まあ、もちろん本物だけどね・・・この前、一枚づつ、和紙にくるんでおいてよかったよ、傷つかなくて。
自宅に帰ったら、早々に、脇差しが届いた、帰りの時間を伝えておいてよかった。
鑑定しても、あの時に見たものですり替えられてはいないみたいだ。鞘の先端に書付も入っているし。なので、書付をターゲットにして収納で回収して開いて見てみた。
この脇差しの、刀鍛冶名、熱田神宮に奉納用、鍛冶・作成の年月日、戦勝祈願、願主、尾張守信長、そして信長の花押、コピーを取って、書付をまた折りたたんで鞘の先端にもどしておいた。鞘を少し長めに作ってあるようだ。
絵巻物と、ガレのランプ、ともに収納から出したら、汚れもヒビも無く綺麗な状態になって出てきた。すごいね、収納での状態回復。
再度鑑定したら、脇差し200万円、絵巻物が300万円、ガレのランプが500万円、と変化していた。
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