第36話 新そばを食す

 この季節、私の地域では蕎麦がとれます。

 我が県ではそばの栽培を推していて、ブランドそばの知名度をあげようとしています。

 そういうのもあってか、はたまた土地が余っているからか、私の周りでもそばを栽培している農家さんがチラホラいます。


 その中で、ゴルフ仲間でもある元上司。


 先日一緒にゴルフへ行った帰りに上司の畑の前を通ったようで、畑の様子を見た上司がポツリ。


 上司「〇〇さん、明日って言ったのにそば刈っちったのか」

 私「そばも作ってるんですか?」

 A「ん?じゃぁ新そばになるんですか?」

 上司「そうだねぇ」

 A「新そば!食べたいねぇ〜。ねえ、たい焼き。」

 私「食べたいですねぇ…!」

 B「じゃぁ……新そば会しますか!」


 そんな流れから、上司がそばを打ち、私とA、Bの3人でつけ汁その他を作ることになりました。

 つけ汁は上司のリクエストによりけんちんつけ汁。


 このけんちんそば。関西出身の人に話したら「???」って反応だったので、調べたら茨城県のご当地そばだった模様。


 今回は大根と人参、ゴボウに豚肉とシンプル具材でしたが、しいたけと油揚げ入れたかったなぁ……。

 他にもお刺身やら浜焼き風の貝類たち、おでんなどツマミが沢山あったので、けんちん汁への追加具材提案は我慢しました。


 おでんに味がシミシミのがんもがあったから、良しとしよう。


 何でかは不明ですが、生牡蠣やらサザエやら豪華な海鮮たちを食べながらお蕎麦が出来上がるのを待ちます。


 ナマコも出てきて〇年振りに味を見ました。

 前よりは食べられる……大人になりました笑



 けんちんつけ汁は少し味が薄いとか言われましたが、いい感じに大根に味がしみてます。

 ……確かにお蕎麦につけると考えると薄いかも。

 私は薄味好きなので良いのですが、味を決めたAはちょっと不服だったかな?


 本来のけんちん蕎麦は温かいけんちん汁を蕎麦にぶっかけて温かくして食べます。


 が、今回は新そば。本日の主役です。


 蕎麦の香りや味がしっかりとわかるように、ざる蕎麦のようにして頂きます。


 蕎麦を打った上司はプロでもなんでもないので、お蕎麦はちょっと太めで田舎そば風。

 しっかりと香りもあり、モチモチとした歯ごたえをしつつも、つるんと喉を通っていきます。

 蕎麦自体が美味しいので、塩で食べても美味しかったです。


 結構な量を打ってたと思ったのですが、あっという間になくなってしまいました。

 急きょ仕事で不参加になってしまった子の分だけ残して、ペロリ。


 美味しいと人は無言になるんだな、と思いながら夢中で食べてしまいました。


 もともと、大晦日にはこの上司から年越しそばとしてそばを打ってもらってました。

 それでも十分美味しかったですが、今回の新そばは皆で作って食べたというのもプラスしてとっても美味しくいただけました。


 また、何か新物が出たときには皆で味見をする会とかやりたいです。

 基本食べる専門ですが。



 …………!

 ……体重計に乗ったら大変なことになっていたので、運動しなきゃ……。

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