第96話 もう戦うのはやめよう

 24日で、ロシアがウクライナに侵攻をはじめてから1年になります。ウクライナ侵攻は、プーチンの目算違いからはじまりました。当初、一週間でウクライナは降伏するはずでした(とプーチンは考えていました)。


 しかし、ウクライナの大統領ゼレンスキーは、プーチンとその側近が考えていたような腰抜けではありませんでした。戦い続ける意思と、強力なリーダーシップを兼ね備えた類稀な指導者だったのです。


 ゼレンスキーは、アメリカの率いるNATO諸国の支援を得て戦争を継続する道を選び、いまも祖国防衛戦争を戦い続けています。


 ☆


 ウクライナ戦争は泥沼化してますね。とても残念なことです。双方は、即刻、攻撃を止めるべきです。


 矢面に立っているのはウクライナですが、戦争の実質は、「NATO対ロシア」であることが鮮明になってきました。ウクライナがロシアを相手に必死で戦っていることはもちろんですが、ロシアも強大な軍事力をもったNATOを相手に悲壮な決意で戦っているのだと思います。


 ウクライナとロシアが停戦するには、第三国の仲介が必須だと思いますが、NATOを率いるアメリカにはその資格がありません。その資格をもつのは、中国かインドだと思うのですが、いまのところそういった動きはありません。漁夫の利を狙うには、まだその時ではないと思っているのかもしれません。


 それぞれの国の思惑はともかく、もう止めるべきでしょう。戦場となっているウクライナの人たちが気の毒すぎます。ロシアの兵隊だってたくさん亡くなっているんでしょう。どちらが良いとか悪いとか、そんなことは後回しにしてこれ以上人が死なないようにしてほしい。


 ウクライナやロシアの国内では、本当は戦争にうんざりしていて戦争をやめてほしいと思っていても「やめよう」という声を上げるのが難しい空気となっている(太平洋戦争中、日本でもあった、そんなことを言うやつは『非国民』ってやつ)と思うので、わたしのような戦争とはまったく関係のない人間こそ「やめようよ」というべきだと思うんです。声にならない声を代弁することができると思うんです。


 もう戦うのはやめよう。

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