第81話 終わらない物語
エタる。
Web作家にとっては、歓迎すべからざる言葉。
「エターナル+なる(永遠になる)=いつまでも終わらない」
Web小説によくある、なんらかの理由があって、作者が途中で書くのをやめてしまうことを指していう言葉です。これを「失敗作」と言わずに「終わらない物語」と表現するところ、気の利いたネットスラングだと感心します。
今回、カクヨムコン8に参加した『真・青海剣客伝』ですが、いい具合にエタってます(笑)締め切りには間に合いませんが、キリの良いところまではがんばって書こうと思っていますので、読んでくださっている方には、長い目で見ていただくようお願いします。
という風に、小説はハッピーエンドであれ、バッドエンドであれ、「おしまい」まで書かないたと評価が下がります。どんなに魅力的なキャラクターがいようとも、華麗な文体を駆使しようとも、物語が中途半端な状態で中断していると、読者をがっかりさせてしまいます。小説はおしまいまで書きましょう。
期間内に『真・青海剣客伝』を書き終えることができなかったので、「エタる」ことについて考えてしまいました。それは毎日忙しいから書けないでいるのですが……日々の生活って終わらないじゃないですか。
小説はどんなに長い物語であってもいつか終わることが作者と読者の間で暗黙の了解となっていますが、リアルの人生って小説のようにおしまいがやってくることはないんですよね。ずっと続いていく。人の一生をひとつの物語と捉えて考える人は多いと思いますが、小説と違ってエンディングがありません。だとすると、たとえ死ぬときがやってきたとしても、それは「おしまい」である小説の結末とは違い、人生がエタる=終わらない物語となると考えてもいいのかなあ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます