第93話



「まあいいわ。ボートのテストは上々ね。次に行きましょう。」


ルーシーは1号挺に乗せていた袋からごそごそ何かを取り出している。

しわしわのひらぺったい物とボンベのようなタンクを引っ張り出す。

風船?いやバルーンか。


ボンベとしわしわの物を繋ぎ、バルブをひねって空気を入れる。

あっという間にサメ型のバルーンが出来上がる。

紐で繋いであって遠くには飛ばないが、空気を入れていくと空中に浮き上がっていく。


「これは・・・。」

「シャーク君バルーンよ。」


俺の質問にルーシーが見たままの答えを言う。

シャーク人形とこんな形で再開するとは。そう言えばあれどうしたっけな。


腹の辺りに装置が付いていて、プロペラで飛行するらしい。

ルーシーがさらにその辺りに付いたボタンを押す。

何も変化は無いようだが・・・。


俺はルーシーとシャーク君バルーンを見比べながら、何事かと案じている。

ルーシーはバルーンを見上げてじっとしている。

ルーシーの格好が色っぽすぎて思わず生唾をゴクリと飲む。


突然シャーク君バルーンが大きな声で喚きだした。


「シャーック!シャーック!」


「おおっ!なんだ!」


ビックリしてしまった。プロペラも回りだし、紐で繋いである範囲でグルグル回り始めた。


「ボタンを押して1分後に大きな声を出すようにしてるわ。これでモンスターを誘き寄せて戦闘を回避する。」


戦闘?そうだった。イビルバスのホワイトデーモン。その対応のための帰還だ。遊びに帰った訳じゃない。

ということはこのボートも脱出するために用意したものなのか。


「作戦はこうよ。ベイト、モンシアの組、アレン、アデルの組、フラウ、ルセットの組が島の三方に付きボートでバルーンを飛ばす。私とミネバ、勇者様とキシリア、クリスとロザミィの潜入捜索班が島に入り待機。バルーンで全てのモンスターが誘き出せれば通信機でベラにそれぞれ連絡。三方全てのモンスターが網に掛かったら10キロ沖に待機したクイーンローゼス号から信号弾で合図を送る。それが潜入決行のサインよ。そして私達は湖沼の中にあると思われる源泉付近にある黒い霧を発生させる何かを破壊する。」


ルーシーの口から今回の作戦の全貌が語られる。空気がピリリと張る。

俺はまだ直接見てないが、ホワイトデーモン。20メートルはある巨大な竜。その竜との戦闘を回避できるのだろうか?

ふと周りを見るとキシリアとミネバが離れた3号挺と2号挺の間で顔を見合って頷いている。


「1分後に音が鳴り始めるのはモンスターに即襲われないためね。空中に浮いてからしばらくしてでないと危険だわ。」

『ちょっと待ってくれ。そのバルーンってバルーンだろ?奴等の攻撃を受けたら一瞬で破けて墜落しちまうぜ。』


ルーシーにアレンが疑問を投げ掛ける。そうだ。一瞬で囮が消えてしまえば意味がない。


「バルーンは1200枚ある。各自400枚を次々に浮かせながら10キロ先まで誘き寄せてほしい。でももしボートにあいつらが近付いてきたら全速力で離脱よ。10キロまで逃げれば追ってこないはずだから。」

『1200枚!』


これがそんなに大量にあるのか!?ロザミィの能力のお陰か。

そしてこのボートのスピードなら確かに逃げることも出来そうだ。


「だが、湖沼の中を捜索と言うが、どうやって探すんだ?」

「そこでお次はこれの出番よ。」


再び袋をごそごそ漁って中から大きなガラスの玉のような物を取り出す。頭がスッポリ入ってしまいそうだ。それとボンベのような物が2つくっついている。


「ダイバースーツね。これを被って水中に潜ってもらうわよ。勇者様。」


本当に頭をスッポリ入れるのか。


「見たまんま天地が逆さになると空気が出ちゃうから向きには気を付けて。」


とは言え漏れないように弁のようなもので口は覆ってある。

背中に背負うであろうボンベには空気が入っているということか。

更に2つのボンベの間にはプロペラのようなものが囲いの中に入っている。


「それは推進装置ね。水中である程度動くことができるわ。肩にボタンが付いてるからそれを押してみてね。」


おお。それは凄い。


「試してみるか。」


早速それを着けてみることにした。

思ったより重くはないが持ち歩くにはかなりの大きさだ。


「わたくしがなんとかします。」


俺が渋い顔で着込んでいるとキシリアが寄ってきた。

ポンと肩まで覆っているスーツを手で触れると、首にぶら下がる首飾りのような小さな物に変化した。


「おお、これは持ち運びが楽だ。」

「そのまま水に入ってください。わたくしの力が無くても勝手に形状変化で元の形に戻りますから。」

「さらに便利だ。ありがとう。」

「いいえ。」


ニッコリ笑うキシリア。


「これはまた超技術の融合ね。出来れば私のもそうしてもらえるとありがたいんだけど・・・。」


もう一着を取り出し装着していたルーシーが横目に口を挟んだ。


「ええ。もちろん。」


キシリアは笑顔で応じ、ルーシーのものも首飾りに変化させる。


「ありがと。やっぱ頼っちゃうわねー。便利な力。」

「今の内に頼ってください。ウフフ。」


俺とルーシーは海に潜る用意をする。前方を照らす密閉されたランプ。安全のために持っていく銛のような武器。本番さながらの装備だ。


海に入ると首飾りのようなものに水がついたら元のガラス玉とボンベみたいな形状に戻った。

これは良いな。潜るときだけ使えるようになれば良いんだしな。

バッテリーやボンベの補充がどうするのかは分からないが・・・。


「でもこれ、おもいっきり物理の法則無視してるような気がするけど、能力の認識を改めないといけないかしら。」

「変化させた物質そのものはどこにでもある物と変わりませんよ。変化する条件を与えて永続させただけです。」


ルーシーの疑問にキシリアが答えるが、凄すぎて理解が及ばない。

ともかくルーシーと顔を合わせ海の中に潜る俺達。

ガラス玉に空気が入っていると分かっているとは言え、やはり最初は恐ろしい。


ドボンと潜ると見たことのない世界がそこに広がっていた。


海の中を泳いでいる何種類もの魚達、海底には岩がゴツゴツとあり海草も踊っている。

防波堤の壁が海の底から生えていて、その巨大さにも今更ながら驚きを禁じ得ない。


これが海の中・・・。


生まれてこの方船に乗って海を渡ったのだって、この魔王の娘探しが始まってからの事で、当然海中に潜る何て事は考えもしなかったことだ。


『綺麗ねー。』


通信機からルーシーの声が聞こえてきた。

そうか。空気の中だから喋れるんだ。


「本当だな。圧倒的な広大さ、溢れる生命の息吹き、なんだかお邪魔しちゃって悪い気がするよ。」

『なーにそれ。フフ。』


絶景に気を取られそうになるが、これはこのダイバースーツのテストと慣れるためでもあるんだ。とにかく色々試してみないと。


まずは水中を直立のまま移動するのは無理がある。このガラス玉をどこまで傾けてもいいのかだ。背中に着いたプロペラだって常に使えるってわけではないだろうからな。

俺は斜め上に、水平に、斜め下にと泳いでみた。

さきも言ったように弁のようなもので体と隙間がある程度埋まっているので一瞬で空気が抜けていくということはなさそうだ。

真下はさすがに無理だろうが。

多少空気が溢れてもボンベから供給されるようなので一安心というところか。


『ボンベの使用時間は2時間と言っていたわね。まさかそれ以上かかることはないと思うけど。』

「そんなに時間がかかったらバルーンの数の方が足りるかという心配もしなきゃな。」


次は肩のボタンを押してプロペラを回してみる。

背中に振動を感じてゆっくり直進していく。

スピードの調整までは無い。ゆっくり辺りを探したいときに利用できそうだ。


「なるほど。面白いな。」

『そうね。これなら私達でも水中を捜索できるわね。』


一通りチェックが済んだので船に上がる事にしよう。

上昇する俺達。

俺より先に上がっていくルーシーに視線が行ってしまう。

格好が格好だけにまるで人魚が泳いでいるようだ。頭に変なものを着けてはいるが、それは俺も同じだしな。

視線に気付いたのか、一旦立ち止まり下を見下ろすルーシー。


『なーに?勇者様。そんなにこのスズメちゃん気に入ったのー?』

「やめろよ!聞こえるだろ!」


ニヤニヤ笑いながらスズメちゃんを弄ぶルーシー。

そんなにスズメちゃんを苛めて剥がれたらどうするんだ!


水面に出ると1号挺にみんな集まって、ボートの操作やシャーク君バルーンの取り扱いなどの説明をルセットから聞いているようだった。


「どうだった?勇者の旦那。」


ボートに乗り込む手伝いをしてくれるアレンが聞いた。

通信機のスイッチは切っていたんだな。


「なかなか幻想的な景色だったよ。あ、スーツのことか?」

「ハハハ。一応そいつは前から知ってたが軽量化が極限に達しちまったな。」


海から上がると首飾りに自動的に変化した。


それから特に当面は必要ないが、俺とルーシー以外もこのスーツを着用して海に順番に潜ってみる事になった。

いつ必要が出てくるか分からないし、正直を言うと誰だって海の中を潜ってみたいだろう。ただの好奇心ってやつだ。


次はアレンとルセットが潜るようで俺がつけていた通信機をルセットに渡した。あの感動を誰かと分かち合えないのは辛いだろうからな。

ルーシーにはクリス、フラウ、ロザミィ、ミネバが囲んで話をしている。

ベイト達が居ないので女の子の割合が多いなぁと思う。魔王の元メイドばかりなので当然と言えば当然か。

俺は2号挺に戻り、操作のおさらいをしようと船尾に座った。

俺にキシリアがついてきて一緒に座る。


「やっぱりルーシーさんにはかないませんね。」

「ん?どういう意味だ?勝負には一応勝ったじゃないか。」

「そうですけど、違います。だって勇者さんはルーシーさんと一緒に居る方が楽しそうにしているみたいです。」

「そんなことは・・・。ちょっと珍しい物にはしゃいでるだけさ。こういうの面白そうだろ?」


ボートのレバーをグイグイ触る俺。


「や、やめて下さい。怖いです。」

「ハハハ。スターターを入れてないから発進はしないよ。」


俺の腕にしがみつき体を寄せてくるキシリア。

モジモジしながら何かを切り出そうか迷っているようだ。


「わたくしのこと、知って欲しい。知って尚一緒にいて欲しい。ルーシーさんのように仲良くして欲しい。」

「話してくれるのか?」

「聞いてくれますか?とてもつまらない話を。」

「聞かせてくれ。君の事を。」


嬉しそうに頷くキシリア。だがすぐに憂いに満ちた顔になる。とても辛い思い出なのだろうか。


「勇者さんはタイクーン公国には行かれた事はありますか?」

「ああ。魔王討伐の旅の途中お邪魔したことがあるよ。大陸の真ん中西側にある5つの都市が集まった国だな。1年くらい前の事だが、当時のタイクーンは物々しい雰囲気の軍事国家であまり自由に街中を出歩けなかった。モンスターが蔓延ってる時代のことだから、それは同時に頼もしくもあったんだが、俺達がモンスター退治に同行しても統制された軍隊の整然とした一斉攻撃で俺達の出番はほとんど無かったなー。と言って魔王討伐の目的の旅の途中の俺達が邪険に扱われた訳でもなく、タイクーン国王の側近デキン卿には良くしてもらったよ。新しい武器なんかも譲ってもらえたり・・・。」


キシリアの話を聞くつもりが俺が語りだしてどうする。

俺はじっと俺の話を聞いているキシリアを気にして口をつぐんだ。


「それは良かったです。そのデキン卿がわたくしのお父様なんです。」

「な、なんだって!?」


デキン卿と言えばかなり高い爵位の方だ。その娘ならば当然令嬢も令嬢。まさしく正真正銘お嬢様であられる。


「でもそれは昔のことです。今はもう戻ることもありません。」

「な、なぜ?」

「ウフフ。だってわたくしこんな体ですし・・・。それに・・・。帰りたくないんです。」

「何か・・・あったのか。」


コクリと頷くキシリア。


「わたくし達は4人姉妹でした。お父様が勤めるタイクーンではなく、離れたグワジンの館で4人姉妹住んでいました。そこでいずれやって来る良い話に備えて恥ずかしくないよう己を磨けと。それがお父様の言い付けでした。要するに政略結婚の道具として恥を掻かせるなということですね。」

「そんな・・・。」

「それは良いのです。わたくし達はそれまでなに不自由なく館で4人姉妹仲良く暮らしていたんです。その日までは。」


その日・・・とは?


「わたくし達の館は街の中央付近にありました。普通ですとモンスターの襲撃にあうような場所でもなく、広い敷地の中でしたから賊に侵入されるようなこともなかった。ですから衛兵や護衛の者はそれほど多く配備されるような事もなかった。わたくし達はさして重要な役職があったわけでもありませんし、当然それで不満もなかった。ですが一つだけ忘れていたんです。」

「魔王の分身・・・。空を飛び自由に現れるインプ・・・。」

「思えば広い敷地が仇となってしまったのですね。その騒ぎを聞き付けて来るのもはいませんでした。最初わたくし達は2階のそれぞれの部屋で眠っていました。物音で起き出して4人真っ青な顔をして廊下に出てきました。激しい物音。争っているような振動、叫び声。そして静になり、それが階段を上がってきたのです。」


なんという恐怖だろうか・・・。逃げ場もない、助けるものは既に居ない・・・。


「ああ、思い出すのが恐ろしい。でも勇者さんになら聞いてもらいたい。わたくしを断罪して欲しい。」

「断罪って・・・。」

「魔王の分身は廊下で固まって動けないわたくし達に近付き、わたくし達を見回しこう言いました。一人でいい。殺しあって生き残ったものを連れていくと。」


心臓が凍るような言葉。暑い太陽の下だというのに冷や汗が出てきそうだ。


「わたくし達はパニック状態で動けませんでした。一時言葉の意味を理解できなかった。理解できたとして、そんなことを誰が出来ましょう?仲良く暮らしていた4人姉妹で殺し合うなんて、そんな馬鹿なことを・・・。わたくしと妹、2番目の姉は少なくともそう思ったでしょう。でも1番上の姉は違った。」


言葉を切るキシリア。

励ますように俺は彼女の手を握った。


「ありがとうございます。勇気が湧いてきます。勇気と言う気をかけた冗談ではありませんよ?」


今はそういうのはいいから・・・。


「長女は廊下に飾ってあった甲冑から腰の剣を抜きました。そして棒立ちの妹の胸を刺し貫いた。それでもわたくしは動けなかった。次女が悲鳴をあげて逃げようとしました。けれど足が縺れて転んでしまいました。長女が妹を捨て去り転んだ次女に覆い被ります。そして首筋に剣を突き立てた。頸動脈から血が飛び散りわたくしの顔にまで飛んで来ました。それでわたくしは体が動くようになりました。生暖かい血、嫌な臭い。長女は生き残るためにわたくしも殺すつもりだ、逃げなければ二人のように無惨に殺されると。」


想像以上の惨劇に生唾を飲み、合いの手も入れられずに聞き入っている俺。


「わたくしはじっと見ていた魔王の分身の横を通り抜けて階段をかけ降りました。一路の望みを携えて、誰かに助けをと・・・。ですがそこは血の海の惨状でした。衛兵、執事、侍女、わたくし達を守るために皆そこで倒れていた。なんというかわいそうなことを・・・。あまりの光景に倒れそうになりましたが、2階からは長女がドタドタと降りてきます。逃げなければ。外に。長女からも、魔王の分身からも。」


肩を震わせるキシリア。


「玄関に向かって亡骸の山を飛び越えて走りました。追ってくる長女。ああ、かわいそうに・・・。ですが長女は亡骸に躓いて転んでしまいました。そして自分の持っていた剣で腹に傷を負ってしまった。泣き叫ぶ長女。痛い痛いと踞り戦意を失ってしまったかのようでした。わたくしはハッとして逃げるのをやめてしまいました。長女に駆け寄ったのです。傷自体は大した事はないのだと思います。ただ転んで剣の上に乗り上げただけですから。ただ痛がっている姉妹を放っておけなくて。今までのように心配で見に行ったのです。」


震えていた肩が止まる。


「ですが身勝手に泣き叫ぶ長女を見ていると、不安とか怒りとか色んな感情が沸き起こってきました。悲しみとか。妹と次女を自分が助かるためにあんなに簡単に殺してしまうなんてとても信じられません。そして傷が浅い事に気付いたらきっとわたくしも手にかけられてしまう・・・。わたくしは落ちていた剣を取りました。そして・・・。」


握っていた手を強く握る。


「結果的に・・・姉妹に手をかけたのはわたくしも同じでした。でもわたくしは生き残るつもりはもうなくなっていた。満足そうにそれを見ていた魔王の分身に担がれて眠らされ、起きた時にはあの魔王の城の門に倒れていました。門の外は人ならざるものの呻き声。わたくしは門を開けモンスターの住む森へと入ろうとしました。そこにセイラさんが駆け付けてくれた。」


キシリアの話は終わった。

悲劇としか言いようがない。帰る場所がないとはそういうことだったのか・・・。


「わたくしは許されぬことをしてしまった。でも・・・。」

「仕方ないことだ。誰も責める者などいない。責められねばならないのは、悲劇を生み出した魔王の方だ。」

「そう言ってもらえると少しホッとします。でも・・・。」

「でも?」

「許されなくてもいい、責められてもいい、わたくしは勇者さんにこんなわたくしでも仲良くしていただけるか不安なんです。」

「大丈夫。俺は君の隣に居るよ。」

「勇者さん・・・。」


俺に抱き付くキシリア。

着ている水着が水着なんで正直おっと思ったが、ここで離れるのも突き放すのもかわいそうだ。

俺もキシリアの肩を抱き寄せた。

ふと視線に気付いて1号挺を見たらルーシー達がみんなでこっちをじっとり見ていた。


い、いや、違うんだ・・・。これはだな・・・。


「この忌まわしい記憶はけして良い思い出となることはないでしょう。でもわたくしは勇者さんがそう言ってくれた。それだけで満ち足ります。」



その後順番にスーツを着て潜ったりバルーンを浮かべたりボートを運転しながら遊んだ・・・、いや、入念なテストをした俺達は港に戻り最後の休日を過ごした。

その夜にはベイト達も戻り、全ての道具がクイーンローゼス号に搬入され、ルセットも俺達の隣の部屋に移った。

嘘みたいな数日間だった。これだけ充実した時間は今まであっただろうか?

キシリアとミネバのおかげで普通以上の楽しい休日を体験できた。

出来れば・・・彼女達ともクリスのように共に過ごせるようになってくれれば・・・。


深夜日付が変わると共にロザミィの巨大スズメに引かれて再びこの町を離れた。

半日かけてベイト達にも作戦の概要、道具の説明をし、あの島イビルバスに戻る。


嘘みたいな現実に苛まれることも知らずに。

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