第3部 第4話

一方その頃、、、

「はあ、はあ、、、」

いくらなんでもあの数の敵を相手にするのは分が悪い。俺は小屋を離れてフードの集団から逃げていた。だいぶ遠くまで来たし、ここまで来れば追ってこないだろう。奴らは銃を持っていた。俺は直感で、彼らはマイリンの村の住人だと推測した。銃を扱う人間なんてこの異世界では稀だもんな。

これからどうするかを考えていた時、、、

「いたぞ!ジュンペーだ!ギルド長だ!」

「ちっ、、、」

まずい、見つかった!ここまで追っ手が来るなんて考えていなかった。気づいたら森の中で包囲されていた。

「さあ、覚悟しろ!」

「く、、、」

仕方ない、ガイマルたちを呼ぶしかない!

「来い、、、!」

、、、だが何も起きない。今までは呼べば来たのに、今回は誰も来なかった。

「撃てー!」

発砲音が鳴る。俺はもうダメかと思って目を閉じる。ところが、、、

「おい、ジュンペー。最後まで諦めるなよ!」

「!」

この声、間違いない。まさか、そんなことが、、、

「親父!」

再び目を開いた俺の前にいたのは日本で死んだはずの親父だった。

「ち、助っ人か!?聞いてないぞ!」

「だが多勢に無勢、数で押し通るぞ!」

「おや、僕のことを知らないのか?さては君ら、辺境の出身だね?」

一斉に銃弾が放たれる。だが、、、

「はっ!」

親父は詠唱もなしに風を操り、銃弾の軌道を逸らす。

「次はこっちの番だ!」

更に水魔法で大量の水を降らす。

「な、何!?こいつ、銃の弱点を知っている!?」

「ははは!僕の世界では銃なんて珍しくもなかったからね!」

親父はフード集団を無力化すると、風魔法で遥か彼方へ吹き飛ばしてしまった。


「、、、なあ、本当に親父なのか?」

「ああ、ジュンペー。久しぶりだな。実は、僕は君の力をコントロール出来るようにするために、魔法攻撃力のマスターとして国家から派遣されたのさ。それで君のギルドを訪れたんだが、まさか襲撃に遭っているだなんてね、、、」

「親父、あの交通事故の後に転生したのか?」

「そうさ、君より早くこの異世界に来たんだ」

「って言うか、俺の力、ってサモンを知ってるのか。しかも、コントロール?」

「うん、その力を君はものにしなきゃいけない。突然だが僕と特訓だ!」

「待ってくれ、親父!ギルド小屋にはウサギとマイリンが、、、」

「おや、ジュンペーは彼女たちの力を信頼してないのかい?僕の見立てだと、2人ならあっさり勝てそうだよ」

「、、、そうだな、2人とも確かに強いか、、、」

「よし、そうと決まれば早速僕の庭に案内するよ。このワープゲートを通るんだ」

俺は親父の案内で、別の空間に飛ぶのだった。

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