第3部 第1話
マイリンが新たにGJに加わった翌日、俺たちは街のレストランでマイリンの歓迎会を開いていた。ピーターが起こした水害を解決した功績もあり、街長の計らいで大きな一室を貸切にさせてもらっている。
「2人とも、アタシのために今日はありがとー!」
「いえ、せっかくの機会ですしね。マイリンも思いっきり食べちゃってくださいね」
「いやぁ、街長、ありがとうな。わざわざこんな大きな部屋まで用意してもらって」
「いえいえ、GJの皆さんには日頃から街の依頼を受けてもらっていますし」
俺たちは3人で肉を焼いて食べていた。
「そう言えば、マイリンはどこの出身なんだ?」
「アタシは辺境にあるみんなが知らないような村の生まれなんだ!アタシはそこの銃工房の1人娘でね、独り立ちするって言い残して出て行っちゃったんだ!どうどう?勇気あるでしょ?」
「へえ。でも、一家の跡を継げば安泰だったんじゃないのか?どうしてわざわざ独立なんか、、、」
「そうだね、2人には教えておこうかな。アタシね、村の慣習とか掟?しきたりみたいなのが嫌いでね、準備ができたら村を出るって決めてたの」
「なるほど、マイリンはアクティブな方なんですね」
「でしょでしょ、ウサギ?」
「でも、それなら、過去を忘れるためにも銃を使わないようにするのが普通じゃないか?」
「こら、ジュンペーさん。女性にそういうツッコミは、、、」
「いいよ、ウサギ。確かにジュンペークンの言う通りかもね。でも、持ってる知識や才能を活かすのも大事だよね?」
「、、、まあ、それもそうだな。変な質問をして悪かった!」
「えへへ、いいのいいの、、、あ、お肉焼けたよ!」
「じゃあ、私が分けますね」
ウサギが仕切る形で焼肉パーティーは進んでいった。そして歓迎会も終わり、小屋へ戻ることになった。
「ね、ね、ジュンペークン、私の部屋はどこ?」
「それなら、、、」
「ジュンペーさん、マイリンは女性なので私が案内しますよ」
「そ、そうか?なら、ウサギに頼もうかな」
俺はマイリンの部屋決めをウサギに一任することにして自分の部屋に戻った。
私はジュンペーさんを部屋に戻すと、片付いた部屋にマイリンを案内した。
「マイリンはここを使ってください。何か困ったことがあったら言ってくださいね」
「ありがとね、ウサギ!ところでさ、、、ジュンペークンのこと、どう思ってる?」
「?」
私は質問の意図がいまいち分からなかった。
「ジュンペーさんは尊敬するGJの先輩ですよ」
「もー、ウサギは硬いなー。まあ、それもウサギのいいとこだけどね!」
私たちはそれぞれの部屋で眠りにつくのだった。
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