第2部 第1話
「ジュンペーさん、依頼が入りましたよ!今回のは大型のドラゴン退治らしいですね」
「大型かぁ。的がでかい分、攻撃力も高い。今の俺たちで勝てるかどうか、、、」
「それなら兄様たちに協力を仰ぐのはどうですか?きっと喜んで力を貸してくれますよ」
「そうだな、でも、、、」
俺にはサモンという死者を現世に呼び出す能力があった。だけど俺のレベルはかなり低い。この異世界では2度殺されている、その度にレベルが初期化されていくもんだから難儀なもんだな、、、
「なあ、ウサギ。俺のレベル上げを手伝ってくれないか?」
「?サモンがあればレベル上げなんて必要ないんじゃないですか?」
「そこだ、そこなんだよ。確かに死者に頼るのも効率的だ。だけど頼りっぱなしなのもどうかと思うんだ」
「なるほど、一応最低限のレベルは欲しいわけですね?分かりました、私で良ければ是非協力させてください」
「ありがとう、ウサギ。恩に着るよ」
俺はウサギと共に初心者向けの樹海に向かっていた。
「実は死者がモンスターを倒しても、俺に経験値が入るわけじゃないんだ。あくまでも自分で倒さなくちゃいけない」
「レベルを上げたければ自分自身で、ってことですね?」
「そうなんだ。だからは今日はこうして念のための付き添いに来てもらってるわけだ」
話しているうちに樹海に到着した。
「懐かしいな、ここは」
「この樹海をご存知なんですか?」
「ああ、転生する度にこの樹海に飛ばされるんだ。モンスターも初心者向けで、異世界慣れしてない人にもうってつけだな」
「それなら私も初心を思い出して一緒に戦いますね!」
ウサギはGJに入ったときからレベルがかなり高かった。GJ加入前までずっと1人で特訓し続けてきたのだろう。それは称賛に値する。だから、、、
「?どうしました、ジュンペーさん?頭を撫でてくれてるんですか?」
「ああ、いや、これはだな、、、」
思わずウサギの頭を撫でていた。
「お前の頑張りを想像して、つい、、、」
「よく分かりませんが、頭を撫でてもらうのは好きですよ。昔は兄様にもこうやって撫でてもらっていましたし」
なでなで、、、
「えへへ、気持ちいいです、、、」
なでなで、、、
「ふにゃあぁ」
なでなで、、、
「、、、はっ!レベル上げ、レベル上げです!さあ、モンスターを倒しましょう!」
俺たちは我に帰り、弱いモンスターの筆頭であるスライムを倒していくことにした。
数分後、、、
ピロリン!
「お、レベルが上がったみたいだな」
「ジュンペーさん、今回はどのステータス重視で行くんですか?」
「そうだな、、、」
俺はしばらく悩んだ末に、一つの結論にたどり着いた。
「魔法攻撃力だ!」
早速ステータスを魔法攻撃力に振っていく。
「よし、このままじゃんじゃん倒すぞー!」
俺たちは日が暮れるまでモンスターを倒していくのだった。
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