第13話
「はぁ、、、はぁ、、、」
私は必死に走った、ジュンペーさんの犠牲は絶対に無駄にはしない。あいつは、、、ミハイルは私の家族やガイマルさんたちの他にもきっと沢山の人たちを殺してきたのだろう。すぐにギルド協会に行って応援を呼ぼう。ミハイルは強い、だからこちらにも強力な仲間が必要だ、、、だが、私がギルド協会に着いたちょうどその時、、、
「ははは!」
ミハイルの高笑いが聞こえてきた。早い!ジュンペーさんも長くは持たなかったようだ。
「ほらほら!逃げろ逃げろ!生きたい奴らは逃げてみろ!」
人々の悲鳴が聞こえる。この建物もすぐに壊されるだろう。
「ウサギ様!襲撃者がいる模様です!どうなさいますか、、、!?」
「管理人さん、戦う力のない一般人を避難させてください!エンドレスペインの力のせいで、彼の与える傷は決して治りません。それに高いステータスも持っています。戦う際にも攻撃に当たらないように気をつけてって応戦する人たちにも伝えてください!」
「か、かしこまりました!住人の避難は任せてください!ところで、ウサギ様はどうなさいますか?やはり、、、」
「はい、私は戦います。彼を許すことは絶対に出来ません。勝てない相手だろうと、時間稼ぎくらいはしてみせます!」
私はギルド協会の建物から出た。するとすぐにミハイルがやってきた。
「おお、ウサギじゃないか?せっかく九死に一生を得たんだから、お前も逃げればいいものを、、、」
「いいえ、私は逃げません!」
そうだ、ジュンペーさんが紡いでくれたこの命、最期まで人のために使おう!
「じゃあ、死ね。すぐに愛する家族のもとに、、、」
私に凄い速さの火炎魔法が放たれる!それは私の素早さを持ってしてもかわしきれない!もうダメかと思ったその時、、、
「させないぜ!」
炎から私を守る影があった。彼は、、、
「ガ、ガイマルさん!?」
「無事か、ウサギ?」
「は、はい、、、でも、どうして、、、ガイマルさんは死んだはずじゃ、、、っていうか何だか顔色が悪くないですか?」
「ああ、それはな、、、」
「はあぁぁ!」
なんと、そこにはあの時死んだはずの兄様の姿もあった。
「え、、、一体なんで、、、」
「おい、ウサギ!怪我はないか!?」
「ジュンペーさん!?生きてたんですか!?」
「いや、俺は確かにあの時死んだんだ。でも、運の良さが最後の最後に影響してか、また転生したようなんだ。しかも、何度も死んで死との関係が強くなったせいか、死者を召喚するサモンという能力が身についてな、、、」
「ち、、、だが、ジュンペー、術者であるお前を殺せば全部解決だな、、、!」
ミハイルがジュンペーさん目掛けて襲いかかる、、、!
「はは、俺がそれを許すとでも思ったか?」
ガイマルさんがミハイルの攻撃を防ぐ。
「、、、!そうか、死んだ人間には、エンドレスペインの能力は効かないのか、、、!」
「その通りだ!私の能力を使って色々悪さをしてくれたようだな!容赦はしないぞ!」
軍勢となった死者たちの影から兄様の一撃がミハイルを捉える。
「ぐは、、、」
「ミハイル、お前の能力は確かに強い。だが、能力を盗む過程でどうしてもその力の純度は落ちる。だから本物の力には絶対に敵わない!」
「くそ、くそおぉぉ!」
死者の軍勢にタコ殴りにされるミハイル。私たちはその様子をただただ見ていた、、、
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