第6話

俺たちGJには今日も魔物討伐の依頼が舞い込む。

「これも私たちの日々の活動の証ですね!」とウサギは自信満々に胸を張る。

「その通りだ!今回も油断せずにいこう!」とガイマルも張り切っている。

「それはいいけど、お前ら、意気込み過ぎてドジするなよ」と俺は釘を刺す。

今日の依頼は長年放置されていた畑に住み着いたワイバーン種の討伐だった。

「確か数が多いのを逆手に取って、俺が一箇所に追い込み、ジュンペーとウサギで袋叩きにするんだったな」

「そうです!全員の息の合った連携が鍵を握りますね!」

「だから、今回はラックソードじゃなくて、シンプルにスマートソードを使うぞ」

俺たちは作戦の確認をし合い、現場に赴いた。

「早速行くぞ!さあ、ワイバーンども!こっちだ、こっち!」

作戦通り、ガイマルがワイバーンを隅に追いやる。

「まだだぞ、まだまだ、、、」

やがて、、、

「今だ、2人とも、、、!」

「はあぁぁ!」

「やっ!」

俺とウサギでワイバーンのカウンターを回避しながら連続攻撃を繰り出す。多少被弾してもいいように、大事をとって俺はいつもより重めの鎧を着込んでいた。そのためか、鈍い動きを読まれて2、3匹のワイバーンをこぼしてしまった。

「しまった!」

「ジュンペー、無理して追わなくていい!取りこぼしは俺に任せろ!」とガイマルは飛び出す。

「ガイマルさん!無茶しないでください!」というウサギの言葉ももっともだった。ワイバーンを一箇所に追い込むという作戦のため、ガイマルはかなり重い盾と鎧を身に付けていた。故に、彼のスタミナは限界ギリギリだった。

「くっ、間に合わない、、、!」

ここで魔物を逃せば、周囲の村に被害が出る可能性が出てくる。まずい、よりによって俺のせいで、、、

「くっそ、、、」

「はあぁぁ!」

だがそこに助太刀に入る小柄な人影が突如として現れた。

「ミハイル!?」

「取りこぼしは任せろ!」

助っ人のミハイルは俺が倒し損ねたワイバーンを倒していく。俺はミハイルを信じ、予定通りにワイバーンを狩っていく。そして、ついに最後の1匹を倒した。

「ありがとう。ところでお前は誰なんだ?いきなり現れたが、、、ちなみに俺はガイマル。しがないタンクだ」

「俺はミハイル。ジュンペーの知り合いだ」

「助けてくれてありがとう、ミハイル。お陰で助かったよ。っていうか久しぶりだな」

「ジュンペー、お前、突然消えたと思ったら、こんなところにいたのか。心配したんだぞ」

「ミハイルさん、私はウサギ、アタッカーです。助太刀、感謝します」

「いやいや、この村の近くを歩いている途中でジュンペーたちを見かけたから、挨拶だけでもしようと思ったんだが、助けになれたなら幸いだ。なあ、ジュンペー、何があったんだ?」

俺は自分が殺された経緯について話した。

「、、、そうか、大変だったな、、、」

「ああ、でも、ガイマルと再会できて、ギルドにウサギも入って、今は充実してるぞ」

「、、、ギルドについてなんだが、俺も入って構わないか?今は1人なんだ」

「ガイマル、ウサギ、どうする?俺は賛成だが、、、」

「ジュンペーの昔からの知り合いなんだろ?それに危ないところを助けてくれたし、そのお礼も兼ねて、俺も賛成だな」

「私も同意します。ジュンペーさんの知り合いなら、信頼できますし」

「、、、よし、じゃあ、これからよろしくな、ミハイル!」

「おう!みんな、ありがとう!」

俺たちは手続きをして、その日からミハイルが新たにGJのメンバーとなるのだった。

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