第4話

ついに、転生後の初のダンジョン攻略の日がやってきた。

「ジュンペー、ここは敵の防御力が高い。だが、必ず弱点がある。そこを突けば勝てるはずだ」

「よし、ガイマル、行くか!」

1階層、まずは雑魚エネミー、試しに1発ラックソードで斬りつけてみた。

「はっ!」ガイイン!

「うわっ、なんだこいつ、硬いな!」

「マルクストーンを持ったジュンペーでも弾かれるのか。やはり慎重に弱点を探さないと、、、」

「ふん!」

「グオオ、、、」

「お?やったみたいだぞ」

2発目であっさり倒してしまった。どうやら偶然にも弱点を突いたらしい。

「す、凄いな、お前の運、、、」

俺とガイマルは順調に雑魚エネミーを倒していき、1階層のボスのエリアにたどり着いた。

「ジュンペー、俺が奴の気を引く。お前はその隙に弱点を見つけ出し、攻撃していってくれ」

「了解!」

ボスは大型のオーク。全身が鎧に包まれていて、一見隙がないように見える。だが、こういう敵には必ず弱点がある。例えば鎧の継ぎ目だ。まずは一撃、、、

「グオ!?」

「お、効いてるな。ジュンペー、その調子だ!」

「ふん!」

「グガオオオォォ!」

「!奴の必殺技が来るぞ!俺の後ろに回れ!」

俺は指示通りガイマルの背後に回る。

ガキイイン!

「よし、反撃開始だ!」

やはりガイマルの防御力は頼りになるな。俺は再び弱点を狙う。次は首元だ、、、!

「グ、、、」

「入った!」

ガイマルの言った通り、どうやらトドメを刺せたらしい。ボスはその巨体で地に伏した。

「ナイスだ、ジュンペー!この調子で行こう!」

俺たちは2階層目に進んだ。

俺たちは連携プレーで雑魚エネミーを狩っていく。

ピロリン!ピロリン!

「お、ジュンペー、レベルアップだな」

「おう、じゃあ運に振るか」

「やっぱりお前は運に全振りするんだな」

「ああ、決意は揺るがないぞ」

「俺もレベルアップしたから防御力に振るか」


そして、あっさり2階層目のボスの下まで行き着いた。今回は中型のドラゴンだった。

「ガイマル、俺が気を引きつけるから、お前が攻撃してくれ!」

「ジュンペー、了解だ!連携プレーで行くぞ!」

俺はマルクストーンで得た素早さで、ドラゴンの爪と炎を幾度もかわしていく。

「はあっ!」

その隙にガイマルが攻撃を重ね、体力を削っていく。そして、、、

「ギャオオォォ、、、」

ドラゴンは倒れ、、、

ピロリン!ピロリン!

俺たちのレベルが上がった。

「よし、運に、、、っと」

「俺は防御力に、、、と言いたいところだが、さっきみたいに俺が攻撃するパターンもあるから、攻撃力にでも振ろうかな」

さて、次は3階層目、ここから雑魚エネミーのレベルも上がってくる。

「雑魚敵の攻撃力も侮れないな。ジュンペー、俺の後ろに回れ!お前はボスまで温存しておきたい」

「だが、、、」

「いいんだ、俺に任せておけ。それとも俺は信用できないか?」

「、、、いや、任せた。頼むぞ」

「いいとも!さて、張り切っていくぞ!」

3階層目の道中はガイマルに一任した。次々と敵を倒し、経験値も積んでいく。

ピロリン!

「お、いい感じにレベルも上がっていくな」

「おい、ガイマル。これ今の敵が落とした物じゃないか?」

「おー!凄いな!これレアアイテムのガードチャームじゃないか!?ちょうどこれが欲しかったんだよ」

「ガードチャームってことは防御力型の装備なのか?」

「ああ、お前の運の良さが俺にも回ってきたのかもな!」

ガイマルは更にギアを上げ、敵を倒していく。そして3階層目のボスである、大蛇と対峙した。

「こいつは体表が硬い。だから、少しずつ攻撃して地道に鱗を削って弱点を見つけていくぞ!」

大蛇の動きはとても素早く、俺はその攻撃をなんとか避けていく。ガイマルは愛用の盾でそれを防いで、攻撃の機会を見つける。

「シャアアァァ!」

「はあぁ!」

「、、、ジュンペー?」

「、、、このボス、口の中が弱点だったみたいだな」

俺の一撃で大蛇は動かなくなり、隠し通路の扉が開いた。

「こいつは驚いた、どうやら、弱点を見つけて倒すと楽なルートが開く仕組みみたいだな。お手柄だぞ、ジュンペー!」

ジュンペーはテンション高めに俺の肩を組んでくる。

「痛い痛い、その鎧で絡むな」


俺たちは隠し通路を進む。敵はおらず、やがて、、、

「おー、凄いな!ここ、ダンジョンの最奥じゃないか!財宝はざっくざくだぞ!」

「、、、確かに壮観だな、、、」

俺たちは財宝を抱えるだけ抱えて、滑り台のような脱出口からダンジョンを出た。

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