第3話

「おい、ジュンペー。この盾、どう思う?」

俺たちGJは城下町で次の探索に備えて装備品を見繕っていた。

「うーん、俺、転生前は攻撃タイプだったし、そもそも武器も1本しか持ってなかったから、装備のことは分からないな」

「そうか、レベル依存の戦い方をしていたんだな。なら、装備も1から俺が教えてやるぞ!」

そこからガイマルによる装備品選びの指導が始まった。

「まずは武器!これは単純に攻撃力を上げるだけじゃなく、他のステータスを上げる効果を持つ物もあるぞ」

「ふむ、、、なら、値段も手頃だし、このラックソードがいいかな」

「次に盾!防御力重視の物が多いぞ。俺はタンクだから特に力を入れているんだ。だが、重量があるから持たない人も多いな」

「ほう、じゃあ、念のためこの小型の盾を買おうかな」

「最後にアクセサリー!攻撃力と防御力以外のステータス全般を上げる効果を持つぞ。ジュンペー、運にステータスを振るつもりなら、しっかり吟味した方がいいな」

「うーむ、種類が多いんだな、、、」

俺はガイマルの指導の下、とある骨董品のアクセサリーに目をつけた。

「お、おお、お客さん。これを見つけるとはめざといなぁ」

俺は店主の老人と会話をしていた。

「実はなぁ、これは秘蔵の一品なんだ。でも誰にも買われないから、値段を下げていたところだ。今なら1000ゴールドで譲るよぉ」

「よし、それ買おう!」

俺は直感でその骨董品の指輪を買った。


ガイマルとの合流後、、、

「お、そのアクセサリー、、、」

「お、どうした、ガイマル?そんなにこの指輪を見て、、、」

「おい、ジュンペー!これめっちゃ良いやつだぞ!?伝説の七具にも数えられる宝珠、マルクストーンじゃないか!?」

「え、これ、そんなに良い物だったのか?」

「当たり前だ!全てのステータスを満遍なく上げる、初心者から上級者まで使える万能な装備だからな!お前、運がいいな!」

「お、おう、、、」

俺は確かに運にステータスを振っていた。それが予想より功を奏したようだ。


数日後、、、

俺たちはダンジョン攻略のために動き出していた。手始めにレベリングのためにダンジョン周辺の雑魚エネミーを片っ端から狩っていく。1発で決まらない戦いにも慣れてきた。

「ジュンペー、そろそろ休憩しようか?」

「ガイマル、そうだな。城下町に戻って昼飯でも食うか?」

城下町で昼食を歩きながら食べることにした。

「おお、お兄さん、運がいいね!あなたは累計1000人目のお客様だ!この串揚げをサービスするよ!」

串揚げ屋で豚串を買ったら予想外の副産物が付いてきた。なるほど、これが運の力か、、、

「やるな、ジュンペー。運がいいとこういうこともあるんだなぁ」

「おう、地味に嬉しいな」

俺は串揚げを噛み締めながら、城下町を歩くのだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る