第104話 マリオのアトラクションは思った以上にハードだった。
僕たちは入場ゲートを抜けると、さっそくスーパー・ニンテンドー・ワールドに向かった。結構奥にあるから遠いところからだんだん攻めていくつもりだ。しばらく歩いて、ジョーズのエリアの横を抜けると、特徴的な土管が見えてきた。
土管が入り口になってるようで
土管を抜けると、クリボーやパックンフラワー、ドッスンの姿が見えて、クッパ城も見える。そして、奥の高いところにクリアするときに掴む旗まであって、これはマリオのゲームをしたことがある人にはたまらないだろう。
「どこから回る?」
「私、マリオカートがやりたい」
「いいな。俺も興味がある」
「じゃあ、マリオカートから行こうか」
僕たちは、クッパ城にあるマリオカートのアトラクションに向かった。
やはり人気があるのか多くの人が集まっている。だけど幸いなことに少し待って出番が回ってきた。
用意されているマシンに乗り込み、スタッフの指示に従い、安全バーを下ろす。次に、ハンドルの下からゴーグルを取り出してヘッドハンドのつばにそって付ける。カチッと音がした。これで装着完了だ。
パワーアップバンドをハンドルにタッチする。
これで準備完了だ。
始まるカウントダウンが始まる。これはゲームと一緒だ。ゴーグル越しに見ると、マリオやほかのキャラクターが見える。
そういえばこれってロケットスタートできないのかなっと思ってる間にゲームが始まってしまった。慌ててハンドルを握り集中する。矢印が出た方向にハンドルを切る。アイテムボックスからゲットした甲羅をゴーグルで現れた敵に照準をさだめてハンドル上部のボタンを押して投げる。そして、チームが定まれっていてチームクッパの相手を狙って甲羅を当ててコインをゲットする。味方であるチームマリオのマシンに当てないように注意する。
そして、気づけばあっという間にゴールして終わってしまった。
「なんか楽しかったかも」
「想像以上だった」
「またやりたいかも」
「何か久々にマリオカートやりたくなったな」
「いいわね。今度みんなでマリオカートで遊びましょうか」
「「「「賛成!!!!」」」」
加奈の提案にみんな乗った。
確か、スイッチでマリオカートの最新作出てたよな。家に帰ったら買いに行こうかな。
歩いていると、ハテナブロックのところでジャンプしている人たちが見えた。僕たちのマリオになりきってハテナブロックの下でジャンプしてたたく。
すると、ハテナブロックが光ってコインがチャージされていく。
みんなで順番にやったが、明日香が可愛すぎて思わず明日香の雄姿を納めようとスマホの連射機能で撮ってしまった。当然気づいた明日香は、恥ずかしそうにしていたが満更でもなさそうだ。いつもなら「消してよ」とか言われそうだけどみんなではしゃいでるせいかテンションがハイっになってるのかもしれない。
「私たちも撮ってよ」
加奈に言われて、明日香、加奈、アリスがマリオになりきってジャンプした瞬間を撮った。
「あとで撮った写真送ってね」
「分かった」
ちなみに僕と一樹は恥ずかしさもあって辞退させてもらった。
そのあとは、パワーアップバンド・キーチャレンジを体験する。このゲームは、マップのどこかに隠されてるキー(鍵)を三つ集めてボスであるクッパJr.にチャレンジするってものだ。キーの場所は、USJの公式アプリ「スーパーニンテンドーワールド」のメニューで確認できるようだ。
ちなみにこのゲームは、パワーアップバンドがないと遊べない。
さっそく場所を確認してクリボーのエリアに移動する。このエリアは歩いてくるクリボーを横にあるハンドルを回して転ばせたらクリアのようだ。
僕からやってみる。
タイミングよくハンドルを回す。すぐにクリボーは倒れない。
「回せ!回せ!」
「翔琉君!がんばれ!!」
「カケル~!」
みんなの声援を背に頑張った結果、何とかクリアした。思ったより疲れた。これ、結構体力使うかも。あと少なくとも二つはクリアしなければならない。これは気合を入れなおさなくてはと引き締めた。みんなもクリアして次のエリアに向かう。
次にやるのは、ボムへい・バラバラパズルだ。このゲームは最大四人までできるので、僕と一樹、明日香、加奈が参加する。
僕と一樹で巨大ボムへいの左右にあるタッチパネルに映し出される鍵の破片を探して集める。その集めた鍵の欠片が巨大ボムへいの足元にある大きなタッチパネルに映し出されるので明日香と加奈がパズルのように組み上げていく。ここは、学年でも成績優秀な二人に任す作戦だ。
「ここをこう動かして・・・・・・」
「こうじゃない」
「本当だ。ならここを動かして・・・・・・」
二人で相談しながら組み上げていく。
「完成」
明日香の声と同時にこのゲームをクリアした。
そして、最後の三ゲーム目に選んだのが、パックンフラワー・アラームパニックだ。このゲームはアクティビティスペースに設置されているアラームをすべて止めるキーチャレンジで時間内にすべてのアラームを止めたらクリアだ。三人まで参加できるので僕と一樹、アリスという布陣だ。このゲームは反射神経が要求されるため運動が得意な僕たちがやることにした。
「このゲームもサクッとクリアしちゃおうぜ! 翔琉」
「そうだね。アリスもよろしく頼むね」
「任せなさい。泥船に乗ったつもりでやるわよ!」
「それを言うなら大船だろ。泥船なら沈んじまうぞ」
一樹の指摘にアリスは舌を出しながら「日本語は難しいわね」と普通に間違えたのか冗談で言ったともとれる態度でおどけていた。でもそのおかげで肩から余計な力が抜けたようだ。
ゲームがスタートしたら赤く点滅している時計のアラームボタンをたたく。手分けしてたたいてるけど結構体力が削られてしんどい。どれぐらい時間があるんだろう。とりあえずたたくことに集中していたが、間違って点滅していないアラームボタンをたたいて、時計が点滅してしまう。
「ごめん!」
「任せて!」
アリスがつかさずアラームボタンをたたく。時間がたつと、止めた時計も点滅し始めたので再びたたいた。気が休まる時間がない。そのままやり続けて、なんとか時間内にすべてのアラームを止めることができた。
僕と一樹は手を膝に置いてぜぇ、ぜぇと息を吐いていた。
「普段してるサッカーの練習より疲れた」
一樹も相当まいたようだ。そんな中、アリスだけはひと汗かいたみたいな感じでケロッとしていた。
「あー、楽しかった。またやろうね。カケル」
「き、機会があればね」
たびたびミスしたところをアリスにすくわれた。アリスがいなかったらこのゲームは落としてたかもしれない。もしMVPを上げるなら間違いなくアリスだろう。だけどこれで最終ステージに挑戦できる。
僕たちは、息を整えると、とりかえせゴールデンキノコ!クッパJr. ファイナルバトルの会場に向かった。
アトラクションの入口でパワーアップバンドをかざして中に入る。
中に入ると巨大なスクリーンに僕たちの影が映し出される。クリーンに映し出されるハテナブロックをたたき、出てきたファイヤーフラワーを使ってクッパJr.やボムへいたちと戦う。ハテナブロックは、ジャンプしないとたたけないので結構体力を使う。しかも、途中で出てくるキラーやノコノコにあたると小さくなってファイヤーが使えなくなるリスクもある。そこは一番気を付けなくてはならない。
そして、細心の注意を払いながら、何とかクッパJr.を倒すことができた。
体力を決行消耗したのか膝がガクガクだ。
そして、ゴールデンキノコが手に入った。
この後は、ヨッシー・スナック・アイランドでヨッシーのラッシーを飲んだ。疲れた体に染みわたって気持ちいい。こうしてニンテンドーワールドを満喫した。
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