雌堕ち男子は、レイプされてママになるのか。

あきかん

読書感想文

 私はあまり本を読みません。今年に入ってまだ5冊ほどしか読み終えていないことからも、そこまで好きな趣味とは言えません。

 そんな自分が読書感想文を書くのは、逆に面白いのではと思い執筆を始めました。

 最近読んだ本で印象に残っている物は何かと頭をひねると『漆黒の慕情』が出てきました。なので、これからこの本の感想文を書いていこうかと思います。

 

 この本と出会った切掛はツイッターです。カクヨムで行っている自主企画に投稿していた時から芦花公園先生のファンである自分は、先生のツイートからこの本の出版を知り発売日に読みました。

 内容は、イケメンがストーカー的な霊に憑かれて困っているのを主人公達が解決する話なのですが、そこは別にどうでもよいです。

 私が印象に残っているのは青山くんに行われている過酷な仕打ちです。とある事情で、物部さんという霊能力者と意識が繋がってしまう青山くんは、物部さんの情事すら体験してしまうのです。つまり、物部さんはその力で青山くんを何時でも凌辱できるのです。そして、それを実行します。しかし、この青山という青年は受け耐性が半端なく、それすら糧に事件に向き合います。そしてまた、ヒロインのるみ殿から衝撃の告白を受け入れてしまうのです。わたしのママになってくれ、という告白を。


 私はこれを読んで、相互フォロワーの総受けアカウントに想いを馳せずにはいられませんでした。ここまで受け入れてしまうのか、という衝撃と妙な安心感。青山くんとその方が重なって見えました。

 私はこの本を読み終えて、自分の認識の狭さを痛感しました。男子でもヒロインとして成立するのだと。男だからといってママになれないわけではないのだと。

 ジェンダーレスが叫ばれる昨今。単純な男女二元論に縛られることなく、多様な解釈が必要であることを学ばさせてくれた一作でした。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

雌堕ち男子は、レイプされてママになるのか。 あきかん @Gomibako

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る