お見舞い④
入院5日目、私は、ショックを受けて、ナースの人達とも話も交わさずにいた。
私は、まだ自分の赤ちゃんが産まれていないことに、ショックを受けていた。
すると、4人目のお見舞いに来てくれた人が現れた。
彼女は、私と中々目を合わせようとしなかった。
私は、仕方なく訊いた。
「あの、どちら様でしょうか?」
「あぁ、事故で忘れてしまったのね。そういう症例を聞いたことがあるわ。私は、あなたの夫、裕太(ゆうた)の母、つまり、義母よ。この度は、すみませんでした。私の息子がパチンコをしている間に、あなた達の赤ちゃんを車の中に、起きっぱなしにして死なしてしまって。息子も、今、留置所で、取り調べを受けながら、反省してると思うわ。でも、あなたも悪いのよ。夫婦で虐待してたんだから。」
私は、頭が、混乱していた。
私が虐待……。お腹にいるのでは、なかったの?赤ちゃん。
私は、慌てて、義母に訊いた。
「あの、その子は、何歳?私のこのお腹にいる子は、一体……。」
「おかしなことを言う人ね。亡くなった子は、2歳よ。1人の子供も、まともに育てられない夫婦が2人目なんて作れるはずないでしょ。何言っているの、この人は!!あなたにも少しは、反省して欲しいわ。息子は、猛省してるだろうに。全く……一応、これ買ったから、置いておくわね。」
そういうと、義母は、花束を床に叩き付けた。
私は、酷くショックを受けた。
私が虐待……子供もいない……
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