第7話 裏側

「…………これは一体どういうことだ!!!!!!!!!!!!!」


 とある貴族の家の一室。握りしめているのは先程王家から届いた書簡


 王家より騎士団公開演習のについて通達

 主な内容としては各団員の模擬戦闘とする

 使用する道具も制限をしないこととする

 


 参加する各家

 ヴェイル公爵家

 アグラス公爵家

 ヴォルフ公爵家

 ティグル伯爵家

 アクト伯爵家

 

 上記に記に記した各家はは必ず参加されたし。

 参加する各家は事前に参加する人を書類にて返答されたし。


「一切不明のあの小僧を王家は本気で囲むつもりか!くそぉ、一体どうすれば……おい、×××はどこにいる!!!!」


「私はここにおります。ご主人様、いかがいたしましょう?」


「いくら金を積んでも構わん、腕利きの暗殺者を雇え!」


「すぐに手配を、失礼いたします」


執事風の男は家主に令をし、部屋をでる。


「これで、あの男を排斥できる!」


「父様?何かあったのですか?」


「来たか我が息子よ、王家から書簡が届いた、見るがいい」


「はい、では失礼して…これは!」


「王家は本気のようだ。お前もあの男がいるのが気に入らなかっただろう?腕利きの暗殺者を手配した。これで姫はお前のものになるだろう!!」


「流石です!!!父様!!これであの愚か者も終わりだ!!!!!ふはははははは!!!!」


「ぬかるなよ?我が息子よ?」


「心得ております、父様。あの男にご執心のようだからな姫は。失い傷ついてるところでこの俺が姫を……ふ、はははは、笑いが止まらぬな」


「(我が息子ながらに恐ろしいものだ。やはり次期を任せるにはふさわしい。現在外交の為に帝国に赴いてる我が妻が戻り次第、盛大に祝いをしなければな。これがうまくいけば王国の中枢にいることになる。我が家の後も安泰になり、地位も盤石。これほど完璧なことはない)」


「只今戻りましたわ、あなた。何やら楽しそうですわね?」


「戻ったか、我が妻よ。いや何、王家から書簡が届いてな。騎士団の公開演習についてだ」


「まぁ、私も見ても?」


「無論だとも」


「これは、なるほど。そういうことですか。王家も一枚岩ではないということでしょうか?」


「手は打った、は我が息子がなんとかするだろう」


「とうとう計画を進めていくのですね。そのための準備は整っています」


「私の妻ながらに流石だ。いないとは思うが万が一気づかれてもへ亡命することもできる。体制は問題なかろう」


「えぇ、私もいまからが楽しみですわ」


「王家も馬鹿なものだ、あのような下賤な者を囲むとは……まぁ、今は好きにさせてくが。しかし先代と当代の団長、現副長の家も参加とはこっちのが面倒だな」


「副学長のところにも声がかかってるか、ふむ、なんとかこちら側に取り込めないものか……」


「そこは私にお任せいただけますか?ふふ、あの人のことですから性格はよく理解しております」


「わかった、なら任せよう。していかにする?」


「副学長には私の伝手を使って落そうと思っております。あの人の趣向は聞き及んでおりますから」


「…なるほどな。それでこちら側にか」


「えぇ、間違いなく」


「息子どころか、我が妻も恐ろしいものだ。いや、私の眼には狂いはなかったか」


「それは同じですよ。私も、貴方を選んで正解でした」


「今はせいぜい楽しんでいるといい。…………平穏が崩されるそのを楽しみにしていようではないか」

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