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登校一日目にして、雪は学年のアイドルになっていた。あたりまえだ、オレの弟だからな。
「ユキちゃん、こんなクソな兄貴に似なくてよかったね」
「ユキちゃんのママとかマジ美人なんじゃん?」
「あんたと一緒とかテイソーヤバいじゃん」
「…おまえらうるさいよ」
「だって、あんたさっそくやらかしてんじゃん!」
服飾科クラス委員長、ななみが雪をオレからひったくるみたいに抱っこして睨みつけてきた。
「なにがだよ」
「これだよ!」
て、雪が着ている服を、ビシィッ! て、効果音がつきそうな勢いで指さしてくる。
「仕方ねぇじゃん。母親がなにもおいていかなかったんだよ」
いま雪が着ているのは、オレのニットだった。彼シャツ、いや、彼ニット…膝まで覆えていい感じだ。
「かわいいべ?」
「変態! 天、ヤバいべ、きもいわ!」
ひどすぎる…
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