5

 火を止め、お玉を手にして、




 ピンポンピンポンピンポン




 だぁぁぁぁぁぁあっ!




 こんどはだっれだよっ!




 「カイト、わり、見てきて!」

 「…、」


 うごきゃしないし!


 カイトにお玉を押しつけて玄関へでる。


 「だれっすか!」

 「…、」

 「だれすか!」


 ふと、あのイケメンくん? て、考えるけど、イケメンくんは名乗りそうだ。


 あ、まさか、


 「あの、」

 ドアを開けると、やっぱり…

 「あの、名乗るくらいは、してほしいんすけど、」


 ダウン姿のパパが、佇んでいた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る