第8話 告 白

ある日の事―――――



♪♪♪〜


『友霞さん祐哉に言われました』

『告白される前に言われたんです』

『お前の気持ちは知ってるけど付き合えないって…』

『フラレちゃいました…』



「あきらちゃん」



そんなメールが入ってきた。




♪♪♪〜


『まあ仕方がないんですよね』

『だって相手は年上好みだし』

『私なんか目にないって話ですよね』





♪♪〜


『あきらちゃん元気出して!』

『それしか言えないけど…』





♪♪♪〜


『時間が解決してくれますよね』

『つーか、それしかないし』

『またメールします』





その直後だった。




♪♪〜♪♪〜


『今から会えない?』

『メール下さい』



ドキン

メールが入ってくる。



『ゆうや』



スクロールすると下の方に記された彼の名前。






胸の高鳴り


この想いの中には


何がある?





♪♪〜


『さっき、あきらちゃんからメールがあった所だよ』

『会えないよ』

『だから…行けないし、会えない……ゴメン』




♪♪〜♪♪〜


『分かった。じゃあ俺があんたの所に行く』




♪♪〜


『知らないくせに』




♪♪〜♪♪〜


『バーカ知ってんだよ!』

『あんたと出掛けた時に行ったんで』



♪♪〜


『残念だけど、今、外出中です』





ピンポーン


タイミング良く、私の部屋のインターホンが鳴る。




♪♪〜


『ごめん!来客だから、ともかく今日は会えないよ』





「はーい」



ガチャ

ドアを開ける。




「どーも♪」

「えっ!?」




グイッ

ドアを閉めようとするドアが手で止められる。



まさかの訪問者。


祐哉だ。



「外出中?それなのに来客だ?何、自爆してんだよ!バーカ!」



「う、うるさいなっ!帰って!!」

「良いじゃん!」

「ストーカーだよ!ストーカー!」


「人聞きの悪い!変な誤解をうむような発言は辞めろよ!」



「帰れ!」

「嫌だ!」

「帰って下さい!」




バタン

祐哉も諦めるような素振りをした為、ドアを閉める。


私は中に入って行こうとする。




「待てよ。じゃあさ、このままでいいから話そうぜ」



私はゆっくりドアに歩み寄り、ドアに寄りかかる。



「会わなきゃ良いんだろ?顔合わさなきゃ会った事になんねーじゃん」



「………………」



「それでも駄目なら帰る」

「…いいよ…このままで…」

「…サンキュー…」




トクン


胸の奥か小さくノックした。




本当は会って話したい


顔を見て相手の事を伺いながら


話がしたい


そう感じるような


切ない声で


彼は言った………





「…話って…何…?」

「……俺……あんたが好きだから……」




ドキン…




「何があっても、俺にとって、あんたは必要な女性(ひと)だから…それだけ…じゃあ…」





祐哉は帰って行った。




後を追って


引き止めても良かった



だけど



何の意味がある?


彼は私を好きだとしても



私の心には……



まだ…



彼はいなかった…




でも……


何か変わっていたのかな…?



花火でいうなら


点きそうで


点かない


まるで


不発の花火のように……

















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