第27話 初恋は虹色に染まる(水鉄砲)

窓辺に佇む虹色の植物は時々水を射出する。


小さなオレンジ色の花をすぼませてまるで水鉄砲のように。


当初は部屋が水浸しでげんなりしたが水の軌跡にはいつも虹が咲いた。


君がこの花をくれた日も空は虹色だった。


今も私の庭は七色の光で鮮やかに彩られる。


君の引越しで気付いた淡い初恋の記憶と共に。

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