第19話 氷の鳥(氷)
細いガラスのコップに注がれた青いサイダー。
中にぷかりと浮かぶ氷の鳥。
まるで空を飛んでいるよう。
しかも溶けない。
「飲まれないのですか?」
「勿体無くて」
店長が腕を一振りすれば鳥はコップを飛び出してパタパタと店内を飛びまわる。
「おかわりもございますよ」
微笑む彼に呆けた顔のまま頷いた。
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