第13話 切手に込められた想い(切手)

息子とは離婚以来疎遠だった。


20年経て突然結婚式の招待状が届く。


「それでうじうじしてるって?」


「邪魔なだけだろう」


近所に住む老婆は自身の眼鏡を外して封筒の切手にあてがった。


松と共に映る鶴が朗らかに笑う。


驚く私に今度は老婆が笑う。


「切手には送り人の気持ちが滲み出るものさ」


私は泣いた。

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