デカ過ぎるロボ~激闘編~

デカすぎるロボと戦闘準備

第22話 波乱の気配と陽電子頭脳

【ユウちゃんからの意見】

プリンセスガーデンの菜園や果樹園を見て思い出した。

あの風景が、農産品直販農家をやってる今の私の原点だ。

あの空中庭園で農家をやらせてほしい。

あの無駄にデカいロボの内部とか全部イモ畑にしたい。

いずれはイケメン執事とチートなスローライフを以下略


【ケンちゃんからの意見】

拙者せっしゃ陰の者…影に生き悪を斬るダークヒーローに憧れてござった…

ご老人に優しい電気修理業者とは世を忍ぶ仮の姿、しかし真の姿は…

フッ、多くは語るまい…


【共通の意見…変身について】

ケンちゃんの「シノビ」はアタリ。単体でも有用。

ユウちゃんの「プリンセス」と俺の「ヤマサン」はハズレ。

目立ちすぎるし能力も微妙。陽動作戦なら可。


【共通の意見…デカブツについて】

ユウちゃんの「キャッスル」シリーズは機能が優秀だが隠蔽能力が無いのが致命的。

大気圏内専用なのも痛い。

俺のメガデカーシリーズは戦闘力は最高だがデカ過ぎて動くだけで被害が。

宇宙空間や亜空間なら活躍できるはず。

ケンちゃんの「里」は土地だけなので可もなく不可もなく。


【決まった方針】

ケンちゃんとユウちゃんを「銀河刑事ギルド職員」に任命する。

俺とケンちゃんを「プリンセス親衛隊」に任命する。

俺とユウちゃんに「ヤミの秘宝」と「ユウの秘宝」を譲渡する。

これでお互いに一定範囲の権能を共有できる。


俺はさっそく、ケンちゃんとユウちゃんに銀河刑事ギルド手帳を発行し、渡した。いままで俺ひとりだった地球刑事は3人態勢になったわけだ。手帳の色は、俺のがシルバー、ケンちゃんがゴールド、ユウちゃんがレッド。たぶんギャラクティカスーツのカラーだろう。

…これが、次のイベントへのフラグだった。


○○〇


さて、黒子忍者たちの一発芸もネタ切れで、えんもタケナワゲートウェ~イ!エンカイもお開きで、そろそろ到着する「抜け忍の里」への着陸準備でも…というところ。

ヒューマノイド・レディーがビシッと手を挙げて発言の許可を求めてくる。却下。

俺の却下を無視したレディーがスタスタと歩いて、黒子忍者が用意したお立ち台に立ち、影執事が差し出すマイクを受け取る。おいおい、いつのまに黒子忍者たちを手懐けたんだよコイツ。「あーあーテステス」マイクテストを始めるレディー。お前の陽電子頭脳をテストしてほしいよ。


「銀河刑事ギルド地球支部の諸君!いま!戦力は整っタ!ととのいましたヨ!」

あー、レディーが何か言い出した。

「おお…」と、どよめく影執事たち。なにこの茶番。

「地球は…狙われているヨ!」キメポーズで絶叫するレディー。

「やはり…」「うぅむ…」と、唸る黒子忍者たち。なにこの…なに?

戦争いくさが始まるヨ!」黒子忍者と影執事たちが、激しくざわめく。

「…ここで、地球支部長からアイサツがあります。」

いきなりマイクを渡された。ええぇぇ…ついていけないんですけど…

っていうか、は?は?なにこのマイク。

ドーモ、ミナサン、とか言えってか。

話が急展開過ぎて、ついていけない。

レディーは、空間モニターに宇宙海賊の映像を映し、地球への侵攻ルートなどを表示している。

なんだこれ。なんだこれ。ウソだろ。



***

脚注 陽電子頭脳

ヒューマノイド・レディーに搭載とうさいされている電子頭脳。ものすごく陽キャ。

ポジトロニック・ポジティブ・ブレイン・モンスター。略してポジモン。


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