12.事実
年が過ぎて彼は六十歳になった。彼は今までの仕事で分かったことがある。それはNSOPNは実質「人間研究所」になっていることと、持病である。
彼は自分の行動に疑問を持っている。その疑問がとうとう判明した-してしまった。この間、定期検診もかねて病院に行ったとき、
「これは、性依存ですね。」
とあっさり言われた、と同時に
「こりゃあ、すごい。あなたの生殖器はまだ現役ですね。そして、先ほど別の病院で受けた優子さんの検診でね……えっと…そうそう、彼女の生殖器もまだ現役で、これなら理論いや、事実上あなたと彼女は生殖行動ができますよ。」
彼は、二つの事実に、いや三つの事実に落胆するとともに、なぜアレをしたくなったか思い出した。それは日ごろのストレスを発散できるたった一つだけの手段だからだ。
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