第45話 作戦会議①
「魔物の襲撃だって?確かに、さっき聞いた気がするなぁ。」
すると彼女が腕を掴んできた。
「悠長な事言ってる暇無いわよ!行くの!」
「ちょっと待って!俺のニート生活したいの!二度寝の邪魔するなぁぁぁ!」
強引に引きずられた。こいつ、剛力やな。(小並感)
「待って、事情を説明してよ!お前強いし、ギルドの人おるやないか!」
と言って俺はお布団の中にくるまって隠れた。お外コワイ
「とにかく量が多いの。行くわよ!」
思いっきり殴られたのでやむなく立ち上がって階段を降り、ギルドの建物に入って行った。
みんな武器やら鎧やら何やら身に付けて武装している。空気は割と喫緊しているっぽい。
「おうユウキ、来たか。状況は見ての通りだ。速やかに部隊を組織して攻撃を仕掛けるぞ。」
さっき自爆に巻き込んだ人……!どんなけ会うねん!確か名前はゲイルだっけ?間違ってたらごめんなさい。
「ええ?ちょっと何が起こってるのか分かんないです。説明お願いします!」
いや俺、馬鹿すぎだろ流石に。人の話聞いとけよ俺氏。
「ああ。現在このシェルの街に向かって、魔物の大群が接近している。その数およそ300!」
なに……!多い!
「だから王国の兵士とギルドの冒険者を掻き集めて戦おうって訳。馬鹿でも理解できた?」
なるほど。ようやく理解した。俺、理解力無さすぎやろ。
「理解しました。その魔物の襲撃って、今からどれ位で着くんですか?」
「およそ15分で城門に到達する。そこで、門の守備は王国騎士団が受け持つことになった。俺達はその前に街を出て、本体に奇襲をかける作戦になっている!」
奇襲作戦か。それなら少数でも大群を倒せそうだな。
ほらあれだよ、織田信長が奇襲して勝った戦いみたいだな。なんて言うんだっけ?そう桶狭間!
「了解です。
「今来たユウキ合わせて、戦力は35人。その内Dランク以下が19人、Cランク8人、Bランク5人、Aランクが3人だ。300の魔物の軍勢に挑むには、やや心もとない数だ。」
「思ったより少ないんですねぇ。」
「何弱気になってるのよ!私達が負ける訳無いじゃない!」
何故か分からんがクレアに足を蹴られた。結構痛い。
「そうですよ。私たちのAランクパーティー【疾風の剣舞】がいる限り、魔物なんかには負けません!」
昨日ギルドに誘ってきたもう1人の女性の人が、いつの間にかゲイルさんの横にいた。
「さっさと終わらせましょ。私パフェ食べたいから。」
「君が団長と互角に戦ったユウキ君か!よろしくね。」
ふむ。パーティーは4人構成のようだ。
左から順に斧持ってるゴツイ人、かわいくて優しそうな女の人、身長低くてめんどうさそうにしている女の人、爽やかでナイスなボーイって感じか。
いや俺、語彙力無さすぎやろ!!!
「良し!みんな集まってくれたか。これより、シェルの街防衛作戦の作戦会議を行う!」
俺達は会議室的な所に通された。縦にクソ長いテーブルに、椅子がぎっちり並べられている。
既に多くの人が着席していた。結構空席が多かったので隅っこに座ったのだが、なぜかクレアが隣に来た。殴られそうで怖い。
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