第22話 ポーション、作ろう!

「何これ、めっちゃ不味い!!」


ゲホゲホと薬草を吐き出そうとしたが、勢いよく飲み込んでしまったので吐けなかった。


「うげぇぇ、口の中が苦い......水!」


『鑑定結果……最寄りの水源まで487メートルです』


「はあ?遠すぎるんだけど!」


『鑑定結果……水分であれば、オークロードの体液から摂取可能です』


「飲めねぇわ!」


しばらくもがいて苦しんだが、段々とにがさが落ち着いてきた。


「ふう......。まだ口の中が苦い。給食に出てくるほうれん草の10倍まずいわ。」


なんとか立ち上がって周囲を見渡してみる。そこには残り数十束の薬草が鎮座していた。


ねぇ鑑定、HPどれくらい回復した?


『鑑定結果......使用から1分後に1回復しました。現在のHP は7/91 です。』


うっ......。これをあと84束分食べないといけないのか......。流石に苦すぎて無理だな。諦めよう。


『鑑定より……薬草に含まれる苦味成分が味覚に反応したと推測されます。』


「苦味成分?どうやったらそれを取り除けるんだ?」


『鑑定結果......ポーションを調合すれば苦味成分以外の薬用成分を抽出できます』



それだ!ポーションって、どうやって作るの?


『鑑定結果......薬草のポーションへの調合方法

・スキルによる調合』


......スキル?そのポーションを作るスキルって、どうやったら手に入るんだ?


『鑑定結果......調合系スキルの会得方法

・成人の儀でのスキル付与

・ダンジョン踏破ボーナスで付与

・回復魔法スキルからの進化で会得

・スクロールからのスキル付与

・物理的研鑽によるスキル不要

・その他の原因 ※適正が必要な場合あり』



おおお、思ったより多い。


成人の儀でのスキル付与は、なんとなく分かる気がする。


そしてダンジョン......はクリアボーナス的なもので、スクロールは使用できるもの的なやつか。


でも、どれも難易度が高そうなものばかりだなぁ。この中で、何が1番簡単そうなんだろうか?


『鑑定結果......物理的研鑽が最も容易かつ短時間でスキルを会得出来るでしょう。』


物理的研鑽......?それって一体なんだ?


『鑑定結果......名前の通り、スキルを用いず自らの手で現象を引き起こし、練習を重ねる事です。


具体的には、調合スキルを使えばすぐにポーションが完成しますが、物理的とは、スキルを使わずにポーションを調合する事です。』



なるほど、よく分かった気がするぞ。


ほかに例えるなら、火炎魔術スキルを使えばすぐに火炎魔法を発動することができる。


だけど最初からスキルを持っている場合は少ないから、実際に魔力を集約して術式を構築し、1から発動してスキルを手に入れる為に練習するというわけか。


『鑑定結果......概ねその通りです。』



よく分かったぞ。要するに、自分の力で薬草を料理して、ポーションを作ればいいんだな。


そうして練習すれば、スキルが手に入る事があると。


『鑑定結果......その通りです。』



よし。そうと分かったら頑張って薬草をポーションに調理してみよう。「鑑定さん、どうやったらポーションって作れるの?」


『鑑定結果......







────────────────────一昨日自宅の扇風機の蓋?みたいなのがぱかって取れて、人差し指を負傷したため執筆速度が遅れています。

ので、★や♡を頂けると、嬉しくて治癒能力が向上して更新が早くなります(多分)



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