第19話 決着!

「グワァァァァア!」


ゴブリンロードが猛スピードで突っ込んでくる。このままでは避けきれないから、


火炎加速ファイヤアクセラレート!」


魔法を発動すると、自分の体が赤いオーラの様なものを纏ったように熱くなる。


スピードを上げて取った行動は、全力で回避!ファイヤアクセラレートは魔力の消耗が早いから、早めに決着を付けないと不味い。


音を置き去りにする程の素早い一閃が来たが、それを加速した肉体で何とか避ける。


あれ?と言うかこの後、どうするんだ?


攻撃を避け続けてもいつかはダメージを受けて死んでしまう。


かといって、敵を倒す為にはゼロ距離での頭部へピンポイント魔法をぶち込むしかない。


やばい、俺、詰んだかも......。


その時、俺の頭に走馬灯のようにアイデアが過ぎった。


「この窮地を突破する方法を、鑑定スキルで鑑定出来ないのか?」


天佑を脳内で思考するよりも先に口が動いた。


「【この状況で攻撃を避けながらゴブリンロードに接近する方法】を【鑑定】だ!」


『鑑定結果......「個体 ゴブリンロード」の視界を封じる事が出来れば、隙が発生すると推測されます。』


やっぱり!この鑑定って、何でも鑑定出来るんだな!ハズレスキルなんかじゃないやん。


なら続けて「【この状態でゴブリンロードの視界を封じる方法】を鑑定!」


『鑑定結果......1 「ファイヤ」による視界の妨害

2 魔法で土煙を発生又は視野を奪う行動を執る』


ファイヤによる視野の妨害か、これだな。


Eランク魔法で「いつ使うんだよ」と思っていたけど、広範囲だからこういう使い方も出来るのか。



ふと熟考から覚めると敵の追い討ちが来る。体を縮めて回避し、手に魔力を込める。


「ファイヤ!」


手のひらから放射された魔力はたちまち魔物の顔面を覆い尽くす。そして、攻撃を止めてたじろぎだした。


その隙に空へ高く飛び、ゴブリンロードの肩に乗る。


「今だ、ファイヤランス!」


体の中に篭っている全魔力を結集して、全力の魔法を放った。


紅色の炎を纏った豪炎の槍が、ゴブリンロードの頭部に突き刺さる。


「グ……ワァァァァア」


鈍い赤色の血が吹き出た後、巨体は後ろへと倒れ、刺さったままの槍はやがて消えていった。



「やった......、倒したのか......。」


巨体の影か倒れると、瞬く間に周囲のゴブリン達が散っていった。


「つ......疲れた。」


ゴブリンから飛び降りた後、俺もあまりの疲労で森林の中で倒れてしまった。


そして、段々と視界が暗転して行った。

────────────────────戦闘シーンの描写は初めてで拙く見づらいと思います。すいません。頑張ります。


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