挑戦者、出現。
男女比率が偏っているとはいえ、この学園に男が居ないわけではない。
東雲を筆頭に男子たちは本編において、ある意味で物語に彩りを加えた、花のような男たちである。
それは俺もそうなのだが………………。
「向井、お前櫻井に付いて行ったからって調子乗ってるだろ?」
やはり奴に目をつけられたか。
東雲に喧嘩を売り、魔力を使わずコテンパンにやられた挙げ句クラスの女子に罵詈雑言を浴びせられる可愛そうなやつ。それが飯島。
その後は、もう聞くに堪えないほどの転落人生を送り……東雲に復讐しようとして異獣統師に殺されて死んだ。
奴の理屈では恐らく……『何故かいきなり真力を開放させた挙げ句、実力者の異獣ハンターである櫻井となんか仲良くなっているのが気に食わない』のだろう。
そりゃそうだ。誰だって憎悪こそしないが、“なんだこいつ”とは思うだろう。ましてやいきなり入ってきた奴に。
プライドだけは高い飯島なら尚更だ。自分が築き上げたカーストを破壊されかねないしな。
人間、保身の為なら何でもする。例えそれが下劣な行いだとしても―――。
ゲームのヴィランではなく、身近な人間として奴を知る俺としては、彼の末路も哀れだと感じる。
少なくともざまぁ、とは思わないだろう。
人が死んでいるのだから。
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今回かなり短めなので閑話扱いです。
ごめんなさい。忙しいのです。
ただその分明日は2,3話同時に投稿しますので、
どうか御容赦を…………
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