学園ミラ’s

木花 桜

第1話 その者たち配信者にて注意

ここはミラティブ学園。

今年で創立7年であり、学園としては比較的日は浅いが、他の学校と相違無く、沢山の生徒達が日々勉学に汗を流す普通の学園である。



普通の学園……である。



時刻は08時45分。

ホームルームの予鈴が鳴り響く。

「おーい。お前らぁ。急げ急げぇ」

白衣を着て、プロテイン片手に生徒をはやし立てながら歩く男の声が、ただでさえ時刻ギリギリで焦っている生徒達のはやる気持ちに拍車をかける。

「あー!さくー!」

鮮やかな金髪が綺麗に左右で結ばれたツインテールが目立つ女子生徒が、白衣の男に突然抱きついた。

「いちごさん。『さく』じゃなくて木花先生と呼べって何回言ったらわかるねん?あと抱きつかんで。先生そういうセンシティブなのは勘弁して欲しいねん。捕まるにはまだやり残した事が多すぎる」

『いちご』と呼ばれたその女子生徒は、はーいとほっぺたを膨らませながら返事をする。

「さくがダメなら……あ、桜先生って呼ぶね?先生も私の事気軽に『いちゃん』って呼んで……」

そう言いながらいちごが振り返ると、そこには桜の姿はなかった。

「もー!!!ばか!」

叫ぶいちごの横を1つの影が横切った。

「おぉ!いちごおはよう!カワボですね」

「いや。適当で草」

この朝1番からクライマックスの男子生徒は『あち』だ。

屈託の無い笑顔がトレードマークであり、男女問わず、誰とでも仲良くなれると豪語しているのも頷ける。

「おっ。おはよ!……おはよー!ん?おぉ!今日も可愛いやん。!?痛っ!?」

突然誰かに後ろから頭をはたかれたあちが、きっと後ろを睨みながら振り返る。

「別にアンタが朝から誰に発情してても構わんけど、みんなが通る道塞ぐのはやめや」

声の主は仁王立ちした関西弁の女の子だった。

「飴。もー朝から嫉妬か?見苦しいなぁ」

「あ?しばくだけじゃ足りひん?」

あちは両手を広げ、左右に振りながらいやいやいやいやと言いたげな素振りをした。


飴ちゃんから離れたあちは落ち込んだ様子で(と言っても、数メートル先でまた別の生徒に話しかけていた為落ち込んだフリかもしれない)正門を後にした。


「あっ!飴ちゃーん!おはよー」

人懐っこい犬のような表情を浮かべて、周りの皆が驚く程大きな声を出し1人の長身の男の子が走ってきた。

「あっ。オム。おはよー」

飴ちゃんの挨拶に答えるようにえへへーとこぼすオムライス。

もし彼にしっぽがあるならばきっとちぎれんばかりに振り続けているだろうと思わせる程喜びに満ちた顔をしている。

ーーーーcoming soonーーーー

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学園ミラ’s 木花 桜 @konohanasakura0212

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