揺らぐ命

第1話

誰にも何も告げずに消えたい。


希死念慮の「種」はもう取り除けない。


今世は捨てた。この世界に未練なんてあるものか。恐れるものなど何もない。


「死の匂い」がする。


「ぼく」は「ぼく」の1番の味方であるべきなのに。 


どう足掻いたって明日は来るけど、くだらないくらい生きたい理由が見つからない。死にたい理由は幾つも見つかるのに。


「痛くない」と念じながら。

カッターを、ハサミを腕に当てる。

何も感じなくなった。「悲しい」も「嬉しい」も。何もかも。


あっちに行ったり、こっちに行ったり。感情のジェットコースター。


為す術なく落ちていく。腕からすり落ちていく。

 

ああ命が揺らいでいく、崩れていく。「命の灯」が消えていく。

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揺らぐ命 @yuu040905

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