お客様二人目 ~がっこう 第五話~
こうして夏休みもあっという間に終わり、二学期になった。
あの夏祭り以来、友人たちは誘ってくれたがまた一緒に過ごす気にはならなかった。
こうしてまた訪れたいつも通りの日常に僕は心底安堵した。
また丸刈りになった頭を触り僕は満足していた。
いつもと同じ登校時間、クラスメイト、時間割、先生たち・・・。
こうしていつも通りの毎日が過ぎ、十一月になった。
クリスマスが近づくにつれ、三年生は忙しいそうな様子だった。
それはそうだ。これからの進路を決めなければいけないのだろう。
二年後の僕もああなるのか・・・と思って先輩方の姿を眺めた。
一方で僕の方は変化はないが、クラスの中では小さな変化があった。
あのいつも叱られていたN君とY君が学校に来なくなった。
そりゃあれだけ毎日叱られていたら学校に来たくなくなるのも無理はないだろう。
不登校になったのだろうか・・・・・。
いや、もしかしたら退学になったのかもしれない。
この学校になじめないなら無理もない。
ルールを守ることができないのなら、学校にいられないのは仕方ないことだ。
可哀そうだなと思うよりは自業自得だ、バカだなと思って空席を見つめた。
どんな気持ちであんなことをしていたんだろうと思っていたら、クラスメイトに話しかけられて、N君とY君のことはすっかり頭から抜けてしまった。
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