第4話 転校生と委員長。

…おいおいおい。なぜ空さんが歩のところに?


「歩くんって、山中小学校出身?」


「…そうだけど。あ、空ちゃん?」


「そう! やっぱり、あの歩くんか! ふふ、そうかなと思って」


「わぁ、知り合いがいたなんて嬉しいな。これから、またよろしく」


「うん。よろしくね」


…おいおいおい。空さんと歩(勝手にニシと同じ呼び方しがち)って幼馴染か? そして、久しぶりの再会だと…! しかも、空さんから声をかけるなんて…。もう空さん♡歩フラグが立ってるじゃねぇか。俺は空さんとまだほとんど話せないのに、こんなイケメンと仲が良いなんて…俺の恋は終わったも同然。空さん…幸せになってください。




「歩くん、私菜乃花って言うの。よろしくね」


「うん。よろしく」


「何かわからないこととかあったら言ってね」


「ありがとう、菜乃花さん」


「私、秋葉。歩くんは好きなアーティストとかいる?」


「アーティストかぁ…」


…イケメンすげぇな。女子に囲まれている。俺は空さんに振り向いてもらえたら他の女子なんて関係ねぇけど。こりゃ、クラスの男子の皆さん撃沈したなぁ。


「まーこと」


「ん? おぅ」

ニシか。びっくりした(心では驚く。表に出ないだけ)


「ありゃ強敵現るだなぁ」


「なんだ、ニシ。好きなやつでもいたのか」


「いや違くてさ…」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る