第22話 圭吾の苦悩②
あ~やは俺のことをもう忘れただろうか?
幸せだろうか?
泣いてないだろうか?
寂しくはないだろうか?
俺が居なくてもちゃんと笑えてるだろうか?
あ~やは俺の腕枕で眠るのが好きだった。
俺もあ~やの寝顔を見るのが幸せだった。
俺はもうすぐ居なくなるから、、
早く好きな男を、
見つけて、
見つけて…
出来れば部長と、
幸せに…
し、あわせに…
途端に例えようのない悲しみと辛さが圭吾を襲った。
「うわああああああああああ~!!!何で!何で俺なんだよ~!!!!どうして俺が死ななきゃならないんだよ」
圭吾は叫び狂いながら手に触れたものを次々に投げ飛ばした。
「俺たちは今からだったんだ!綾を幸せにするのは俺だと思ってたんだ!どうして俺が死ぬんだよ?綾を幸せにしたいのに」
「うわあああああああ」
圭吾の泣き叫ぶ声はしばらく止むことは無かった。
早苗は病室の外から、それを聞くことしか出来ない自分が腹ただしいと共に、やっぱり綾に本当のことを言うべきだったと後悔していた。
「今となってはどうしようもないけどね」
早苗はぽつりと呟いた…。
一生分の恋を Sarah.Y @Sarah0224
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