十一話 妖里さんへのお叱り
今は日里士君と一緒に、未瑠華さんに色々と教えて貰っている所だけど、端の方で行われてる口論が耳に入って少し集中ができなかった。
未瑠華さんも、「うるっさいわね!」と何回も同じよな事を言っていて、徹君の方は大丈夫なのか、気が気ではなかった。
「あれって、大丈夫何ですか?」
「二人共、出来たらあれをいないモノとして考えられる?それが一番いいわ。本当に、あれを見られると…」
「は、はい!」
そうして、空気がこっちまで悪くなってきたその時に、扉が開いた。そこには妖里さんが紹介していた座実さんがそこに立ってた。
「はぁ…妖里、お前は何で…前もそうなってただろうが。どうしたら、そうも変わらないんだ?それにその穴。お前またミネに飛ばされてたか…はぁ…」
「ぁ…なんで、ざ、座実さんがここに?」
「様子見だ。どうせお前のことだからな。まったく上手くいってない事だろうと思った途端、これだぜ?これからお前の下で働く奴の気も考えてはみろよ…」
「はい…」
妖里さんの体勢は、座実さんが話す度に、段々と下がって行き、ついには土下座となっていた。
「はぁ〜お前って奴は!本当…お前がなんで稀代の剣王って呼ばれてるのが不思議になっちまう。本当にこの組織を背負っていられるのか?これだったら他の奴らに頼んだほうが良いだろうに」
「き、稀代の剣王は師匠が勝手につけたやつで。僕も納得してないから…」
「お前の師匠が言ったらそれはもう称号だろ」
「はい…」
妖里さんは完全に言い負かされている。私達は――未瑠華さんも、徹君達も含めて――その間、ずっと唖然してた。
「それじゃあ、俺は時間が無いからな。そろそろ戻らせてもらうからな。しっかりやれよ、妖里」
「はい…」
「そうだ。妖里、お前明後日には、壱級に昇格だとよ」
そう言って座実さんは扉から出ていった。あと、妖里さんは動かなくなっていた。
「妖里さんがかつて無いほどに言われて動かなくなってる!!」
「妖里さん…妖里さん!!駄目だ放心状態になってる…」
未瑠華さんと伴瓦二人がなんとかして妖里さんを起こそうとしている中、私達はポカーンとしてしまっていた。
――――――――――
「さぁ、妖里さんは端に持ってといたし、続きを始めようか」
「えっ!?あの、あれで大丈夫なんですか!?」
日里士君は目一杯叫んだ。
「いいのよ、あれで。妖里さんは変にヘコむのよ。それに私達じゃあ、あれをどうすることもできないもの」
「未瑠華の言う通りだな。ちなみに、ああいうのは良くあることだからな。座実さんってなると何回言われたか分からないってぐらい言われてんの。それで一日経つと元通り。俺は、子供かよ!!って良く思う」
「本当に妖里さんは、師匠になるんですか?」
「一応だけど、私達は妖里さんにある程度教えてもって、弐級にはなってるから、問題はないと思うんだけどね…」
「そ、そうなんですか」
未瑠華さんは今にも溜め息をつきそうになっていた。チラッと伴瓦さんの方を見ると顔を背けたのであった。
その後に、伴瓦さんは徹君の方に行って色々と教えていた。そして気付いたら、徹君と一緒に伴瓦さんはこちらへと来ていた。
「日里士、ちょっとこっちに来てくれ。よし、徹。日里士にやってみろ!」
「え!?何ですか!?」
「大丈夫だ。痛い事ではないから」
そう言って徹君は、日里士君の腕に何かを指で書いて離れた。次に伴瓦さんが話した。
「日里士!それで何かやってみてくれ」
「えっ?は、はい!」
その瞬間、今までとは比べ物にならないほどに、速く、大きい球が飛んでいき、壁に凄い勢いでぶつかり、轟音をたてて消えてった。
私達三人は絶句し、未瑠華さんは「凄いわね!」と興奮気味に言っていた。
――――――――――
少ししてから、まったくも知らない女の人が、扉から凄い勢いで室内に入って来たのであった。
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私は一つの話には、基本的に2000字程書いているんですが、今回は大体1600と足りません。しかし、流石に2000いかない話が多いなということで、これからは、足りない場合にのみ、あとがきにて専門用語などの説明を主に書かせてもらいます。
今回の内容は気力について軽くです。
※完全な内容ではなく、あくまでも一部分の説明です。完璧な解説ではありませんのでご注意ください※
・気力について
気力とはいってしまえば体力のようなモノ。
この世界の全ての生物が持っている力。
ヒトはそれを型として、様々な使い方をしている。
型は8つあり、以下のモノとなっている。
・武具型
武具を地面などからつくるだけの型。
基本的に形を留めておく時間制限有り。
・補助型
自分もしくは他人にバフ・デバフをかけれる。
時間制限有り。
・刻印型
彫ってしまえば、消えないかぎり永久にバフがかかることになる。
・魔具型
武具型の絶対永久版。
基本的に非戦闘員が当たり前。
―――――――がある。
・体術型
身体能力を上げる。
・感知型
そのまんま。
完全非戦闘員。
・変術型
球をグニャグニャ飛ばしたりできる。
基本的には使い手依存。
・波動型
強力な範囲攻撃だが消費ヤバめ。
―――――――――がある。
丁度良い感じになったので、これで終わります。
他の説明は
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