第3話.好奇心は蜜の味-3
ベッドへ移動して(このベッドがどこぞのブランド物かは知らないが、とりあえずマットレスがすごいことは寝心地で分かった。羽多くんに聞けば恐らく、というか確実に「これはポケットコイルが」とかどうとか語り出すんだろう。)、ムードを盛り上げるためにキスをした。
「服は自分で脱ぐから触るな!」と頑なだった羽多くんは既に裸で、ちなみに「俺だけ裸とか恥ずかしいからお前も脱げ」と言われたワタシも裸で。
ワタシは彼の上に跨って秘部を擦り付けた。あとは挿れるだけだ。
「すごいね、羽多くんのかたい……」
蕩けた声でそこを褒めるのも忘れない。ちなみに「おっきい……」とか言っちゃうと過去の男の影がチラつくので、硬さを褒めることにしている。この褒め言葉は大きさや太さに自信のない男の人にも有効なので、ワタシは乱用しているのだ。
「うっ、あぁっ、待てっ、待て待て!入る!入ってしまう!コンドーム、避妊をしなくては……!」
ぜんっぜんムード作りに協力してくれないじゃんと、ムードをぶち壊す羽多くんの大声に思わず笑いそうになった。いけないいけない。ここでワタシが大声で笑えば今までの苦労が水の泡だ。
「羽多くん持ってるの?」
「わ、俺が持ってるわけないだろ!」
そんなこと自信満々に言われてもぉ、と思った。いつ何があるか分からないのでコンドームは持っておくべきだ。まぁ童貞だから仕方ないか、と「ワタシ持ってるよ」とリビングの方向を指差す。そこに置いている鞄の中に入っているのだ。
「〜〜っ!お前はいったいどんな女なんだ!」
それを聞いた羽多くんは、信じられないというような驚愕の表情を浮かべた。彼はやはり奥ゆかしい女性がタイプなのか。少なくとも今まで関わってきた女性の中に、コンドームを常備しているような人はいなかったのだろう。
「え?これはエチケットでしょ?マナーだよ、マナー」
そう言ってリビングへ向かいコンドームを持ち帰ってきたワタシの手から、複雑な表情でそれを受け取った羽多くん。
その後すぐにワタシに背を向けてそれを装着しはじめた。
うん、それはいい。正しい流れだし。だけど、遅い。一向に装置できないようで、焦れば焦るほど上手くいかない負のループにハマってしまったみたいだ。
こんなんじゃアソコが乾くぞ、と思ったワタシは親切心で彼の大きな丸まった背中へと声をかけた。
「貸して、ワタシがしたげる」
その言葉に「自分が情けない」って、羽多くんは自責の念を抱きながらワタシにコンドームを差し出した。そんなことでそこまで自分を責めなくていいのに。
「大丈夫。萎えてないからすぐにつけられるよ」
彼を励ますようにそう言って、挑発するみたいに口でつけてやる。
その後フェラの真似事みたいに数往復してやれば「そんなこと、はぁっ、やめろ、」だなんて言ってワタシの頭を掴んで引き剥がそうとしてるけど、そのままジュポジュポと少し強く上下に扱いてやればその手の力は徐々に抜けていって「あっ、うっ、はぁ」って喘いでるんだから。チョロすぎて笑っちゃう。し、思い通りの反応をしてくれる羽多くんはやっぱり可愛い。
そんな彼を見てたら、このまま騎乗位でやってやるかって気になって、押し倒して上に乗ってやれば綺麗な顔が歪んでるのがハッキリ見えて、さらに気分が良くなった。
いただきまーす、とはさすがに口には出さない。心の中で言って、ゆっくり膣の中に陰茎を埋めれば、へこへこと情けなく腰を動かすんだから。羽多くんてば、ほんとかわいい。
あとはワタシが気持ちよくなるように動いた。もちろん彼にも興奮してほしいから、ガニ股開きのしんどい格好で、自分でクリトリス触ってるとこも見せてあげた。視覚的に最高なの。おっきい胸もぶるんぶるん揺らしてやれば「いくっ、でるっ」って情けない声を出してイッてた。
ワタシは満足してないんだけど、それが目的じゃないから別にいい。気持ち良かったね、って、頬にキスしておしまい。
これでこっちのもの。このボンボンが押しに弱いことは見事証明されたわけで、ワタシが飽きるまで遊んでやるかって思って眠りについた。
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