第5話 初心者の草原 初の戦闘。



【初心者の草原】

クリエイトモンスターズのバトルシステムを覚えるために比較的に弱いモンスターが出現する。

PVP禁止エリアであり、この場所に限りモンスターのロストすることはない場所。

ただしモンスターが病気や空腹、呪いや毒の影響でロストする場合はロストする。

時間や登録地域に関わらずエリア、モンスターの出現環境に変化はない。


(クリエイトモンスターズ攻略雑誌参照)





というチュートリアルな場所が初心者の草原だ。



オープンワールドへ行く時に1番最初に訪れる場所が初心者の草原であり、この場所で戦い方や探索の仕方を覚えるんだが、大きく分けて3つのやり方がある。


【オートプレイ】

モンスターが自動で探索をしてくれる。


【マニュアルプレイ】

モンスターを自分が操作して探索をする


【コマンドプレイ】

マイクをオンにして直接話して指示をするか、命令する内容を打ち込んで探索する



この3つだ。




俺が主に選ぶのは【コマンドプレイ】の方法になるだろう。



3つの方法にはメリットデメリットがあるがコマンドプレイで探索するのが1番メリットが高く感じたからだ。




「よし。まずは先に進んでモンスターを探してくれ。

アンジュは後方から援護してゴブリンボクサーは前衛で警戒して進んでくれ。」




マイクをオンにして命令すると何もテロップは出なかったが初心者の草原をアンジュとゴブリンボクサーは進んでくれた。



ゴブリンボクサーは一人でに進もうとするがアンジュが何か言ってくれてるのか言うことを聞いて辺りをキョロキョロしながら警戒して進んでくれている。


「始めたばっかりのプレイヤーも多いんだな。」



初心者の草原はプレイヤーランクが1~10までしか入れないエリアで、プレイヤーランクを上げるにはプレイヤーの経験値を取得しなくてはならない。


経験値を取得するには色々な方法があるが、名付けをするのも経験値を取得することが出来てアンジュの名付けに成功した俺はプレイヤーランクが8にまで上がってしまっている。


名付けに成功しても1度でこんなにレベルアップするのはアンジュのランクが高かったからだろう。



そして初心者の草原を探索していると他のプレイヤーにも遭遇するが思ってたよりも遭遇する割合が多かった。


伊達に世界で1番人気のあるゲームではないな。



「お、出たなモンスターが。」



少し探索すると初のモンスターに遭遇した。


「コイツは弱小モンスターでもお馴染みのスライムだ。」



ゴブリンボクサーとアンジュの前にはゲル状の塊で黒いコアが中に入っているスライムというモンスターに遭遇した。


初の戦闘だ。




「ゴブリンボクサー、アンジュの指示に従って戦え。」



どうやって戦闘の命令をすれば良いか分からないのでアンジュに丸投げする。



知能の高いモンスターがいない時はダメだが逆にアンジュくらいの自我があり知能が高いモンスターがいる時はこの命令方法が1番最善でもある。


これがたとえばゴブリンボクサー二体とかだと好きに戦えなんて言ってしまったら大変だ。比較的にゴブリン種は知能が低いので敵の目の前で突然寝てしまったり踊ったりする。

なので知能が低いモンスターや、自分が操作して探索した方が強いモンスターが手に入ったプレイヤーはマニュアルプレイでしかこのゲームをやらない人も中には多い。


俺の場合もどんなモンスターが手に入ってもそのモンスターに合う操作方法、育成の仕方で進めて行こうと思っていた。

アンジュが手に入った俺は司令塔のモンスターに丸投げスタイルが多くなるだろう。


それにモンスターの育成の仕方次第で能力の変動やスキルの獲得する種類も違うので奥の深いゲームだ。



本当なら最初のエリアでもマップに連れていけるモンスターの上限5体を買う、又は何かしらの方法で手に入れてから向かった方が効率も良いし危険もない。


なので安いモンスターをプレイヤーから買ってアンジュとゴブリンボクサー以外に三体揃えようと思ったが………



【アンジュとゴブリンボクサーだけで大丈夫だからこのまま探索に行こう!!】



………とアンジュに言われたので二体で初心者の草原にきた。




「アンジュだけでも楽勝だったかな。」




【アンジュが土魔法のアースニードルを使用しました。】



そのテロップが表示されるとスライムのいる地面からは土で出来た大きなトゲがスライムをおそう。



アンジュがスライムに魔法を使用したようだ。



【スライムを倒しました。経験値を1獲得します。】




「最弱のモンスターだとしても一撃か.………ゴブリンボクサー何もしてないぞ?」



【アンジュの場所までモンスターが来ないようにしてくれればそれで良いの!!】






所謂肉壁か。




それから探索を続けるとスライムを5回現れ1度は2体が現れたが全てアンジュのアースニードル一撃で倒していく。






「お。初のドロップ品だな。」



スライムを倒すとキラキラとしたエフェクトが発生する。


五回目にして初のドロップ品だ。


ドロップ品はモンスターによって獲得率が変わるが、初心者の草原に出てくるモンスターは比較的に確率が高い。確か5~10パーセントかな?


20~40匹に一度はドロップ品が獲得できる確率だ。




「何を手に入れたかな………おお、【モンスターカード】なんてついてるな。」




そして【モンスターカード】とはその名の通り倒したモンスターがそのまま召喚出来るカードでモンスターカードのドロップ率が1番低い。


モンスターカードは100回ドロップアイテムを手に入れて一回手に入れば運が良い方だと攻略雑誌には載っていた。





俺は早くも三体目のモンスターを手に入れることに成功した。



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る