第2話 7月18日 半分こしたもの:おにぎり
今日から一週間、彼女との半分こを日記にしていこうと思う。
学校の帰り、彼女と僕は決まって何かを食べながら帰る。食べ盛りだから、すぐお腹もすくしね。
ちなみに僕はサッカー部、彼女は料理部。
今日はどうやら彼女は5個のおにぎりを持っていたようだった。僕は菓子パン。
すっごく美味しそうに食べる彼女は、見ていて楽しい。
「そんなに焦って食べなくても家はまだ先だよ。」
「めっちゃお腹空いてたんだもん!みりあが4個くれたんだしちゃんと食べなきゃもったいない!!」
「川咲さんが?良かったね。」
彼女がそっと僕に耳打ちしようと背伸びをするので僕はそれに合わせて屈む。
因みに彼女は155cm、僕は178cm。特別高くも低くもない身長に、彼女は悩んでいるようだった。
僕は身長気にしないんだけどな、なんて。
「これ、半分あげる。上手く握れなかったけど…」
川咲さんが握ってくれたというおにぎりはとても綺麗な形をしていたが、沙奈のおにぎりは少し形が崩れていた。いい忘れてたけど、沙奈は不器用なんだ。
「ありがと。じゃあ僕のもお礼にどうぞ。」
「やった!」
形が崩れていても、沙奈が頑張って作ってくれるものを分けてもらえるのは、僕にとって幸せなんだ。
彼女と食べもの半分こ日記。 @kirara9-10
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。彼女と食べもの半分こ日記。の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます