☆第十三話 Re.ベッド!☆


 入浴を終えると、愛らしい年下王子は脱衣室へと連れられて、ケモ耳の美少女お姉様たちに前後から挟まれながら、濡れた裸身を拭われる。

「あ、ありがとぅ…ございます…」

 全裸を晒している自分も恥ずかしいけれど、同じく裸身を隠さずに世話を焼いてくれるマコトとユキの肢体も、魅惑的過ぎてまちもに見られない。

「お風邪を 召されませんように」

 と、愛らしい無垢なお姫様フェイスを、優しさで輝かせるユキ。

「ショタ王子、両腕を 失礼いたします」

 マコトから挨拶を貰って両腕を上げると、腋の下を優しく拭われたり。

 揺れる巨乳が、後頭部や背中へポヨポヨと触れて、中性的な王子様の如き美しいマコトの美貌を、自然と思い浮かべてしまう。

 全身サッパリとなった王子は浴衣を着せられて、脱衣室の椅子へ座らされた。

 引き続き、目の前で浴衣に袖を通す全裸の美少女捜査官たち。

 綺麗な白い肌が、温められてホンノリと染まっていて、なんだかHだ。

 大きなお尻を魅惑的に飾って魅せるように、それぞれのケモ尻尾が、ゆっくりユラユラと揺れている。

 異性にとってこの上ないボディーとラインを、ナチュラルな仕草で魅せ付けられてしまうと、恥ずかしがりな少年でもつい眺めてしまう。

「………ハっ!」

 二人が気づいていない様子でも、自分の視線に自分が気づくと、恥ずかしさと一緒に礼を欠いた自分自身が、格好悪いと思えてしまった。

「では ショタ王子、夕食を戴きましょう♪」

「は、はい…」

 浴衣姿の二人は、昨日も見ている。

 それでも、昨日より少しだけ、女慣れの修行の成果が出ているらしい十歳の少年王子様は、あらためてその魅力を感じていた。

 七歳とはいえ年上の美少女たちなのに、可愛いと感じるし、美しいとも感じる。

 浴衣の下は無着衣だから、胸部の先端には薄く媚突が浮いている。

 浴衣のお尻には尻尾の穴が開けられているから、パツんと張った丸いヒップラインと、ネコ尻尾やウサ尻尾が、なんだか薄い生地の中を想像させて、セクシーだ。

 すでに室内へ運ばれて、準備が整えられた夕食は、お寿司とお鍋。

「わぁ…お寿司だけじゃなく、オナベーですか…っ!」

 サンサー・ラランドでも受け継がれている鍋料理だけど、ショタ王子自身は、母星以外では食べた経験が無いらしい。

 料理に明るいマコトが、解説をする。

「お寿司のネタは、地球本星のマグロやトロ、ギョク(卵)などですね。こちらのお鍋料理は、地球本星の日本地域、ホッカイドー地区に受け継がれている伝統料理、石狩鍋でございます」

「これが、イシカリ・オナベーですか…♪」

 大きな焼き物の鍋の木蓋を開けると、鮭や白菜、キノコや野菜類などが、グツグツと煮込まれつつ美味しそうな湯気を立てていた。

 王子を上座へと座らせた二人は、昼食のように、左右へと着座。

「それでは、ショタ王子様♪」

 と言いながら、ユキが鍋から具材をお皿へと取り分けて、王子の前へ。

「あ~ん♪」

 やはりというか、食べさせたいらしい。

「は、はぃ…ぁ、ぁ~ん…」

 小さな口を開けると、浴衣の裾から覗く巨乳の谷間が、すぐ目の前。

「ショタ王子、ボクからも」

「は、はぃ…」

 左右からの谷間責めに戸惑いながら、しかし昼食よりは味が解るショタ王子だった。


 食事を終えて、暖かい緑茶を戴きながら、王子様による生物の観察メモの整理も手伝って、夜更けを迎える。

「明日も早いですし、そろそろ お休みになられませんと」

「あ、はい」

 デバイスを閉じた素直な王子様がベッドへと上がって、ハっと思い立つ。

 恐る恐る背後を見たら、案の定、マコトとユキは浴衣の脱衣を始めていた。

 衣をスルんと落としたユキの丸いバストがプルっと弾み、生地を失ったマコトのパツパツ巨尻が、フルルっと揺れる。

 細い足首を取り囲むように、浴衣が脱ぎ捨てられていた。

「………っ!」

 つい見てしまって、でもやはり恥ずかしくなって、王子は慌てて布団の中へ。

「♪」

「ふふ…」

 新しい家に戸惑う子犬のようなショタ王子に、ユキもマコトも、庇護欲を刺激されてしまう。

「ショタ王子」

「失礼いたします♪」

「は、はい…っ!」

 ベッドの左右に柔らかいキシみを感じると、暖かい素肌が両隣りで感じられる。

「………っ!」

 心臓が高鳴って、身動きのとれない王子の身体に、左右から指先が触れて来た。

「! …あ、あの」

「お手伝い いたします」

 王子としては意味の解らない言葉だけど、寝たままで浴衣の帯を解かれてからの完全脱衣によって、たしかに脱衣のお手伝いをされたのだと解る。

 左右で添い寝をするケモ耳美少女お姉様たちからは、暖かい体温や優しくて甘い香りだけでなく、なんだかドキドキさせられる空気までもが、漂ってくる。

 それでも、慣れる事が務めなのだと自分を叱咤する、真面目なショタ王子だ。

「それでは、消灯いたします」

「は、はい…」

 部屋の明かりが落とされると、窓の外から入り込む街の明かりで、薄暗い室内が幻想的に彩られた。

「では、お休みなさいませ」

「お休みなさいませ、ショタ王子」

「はぃ…ぉ休みなさぃ…」

 とにかく、このまま眠る。

 全裸の少年王子は目を閉じた。


「ぅうん…ん…」

 真夜中に目が覚めたのは、美しいお姉様たちにヌードで挟まれている緊張感のために眠りが浅かったから。

 だけではない。

 体中に柔らかい何かが触れていて、左右の耳もなんとなく、くすぐったい感じ。

「?」

 胸の上で、小さく優しく何かが動いていたので、見てみた。

「…あ…っ!」

 大きな声が出る事は防げたけれど、添い寝の左右から寄せられたマコトとユキの掌が、胸の上に乗せられている。

 いま感じたくすぐったさは、ユキの指先が甘えるように、かるく丸まった感触だ。

「お、女の人の指が…僕の、胸の上…っ!」

 地球本星の基準で十歳にして人生初の、女性に甘えられているような感覚。

 いつも恥ずかしいと感じている女性の肌だけど、なんだか今は、自分に護って欲しそうにも感じられる。

 女性って、愛おしい。

 そんな感情が、初めて芽生えていた。

「ん…」

 耳元での超微風も、マコトとユキの寝息だと解る。

 愛しさの感情に突き動かされて、まずはマコトの寝顔をチラ。

「わっ–っ!」

 予想以上に近くて、顔を向けたらキス寸前な程の、超々近距離。

 街の明かりだけな薄暗い室内だけど、中性的な王子様の如く美しい寝顔に、心臓がトクトクと高鳴ってゆく。

 無意識にユキの寝顔も見たら、やはり超近接距離で、驚かされる。

 無垢で優しいお姫様のような寝顔は、無防備で愛らしく、つい見惚れてしまう。

「…僕は、このお二人に…」

 鍛錬の為とはいえ、裸体を晒す任務を、受け持って貰ってしまった。

 きっと、恥ずかしいでしょう。

 と、恥ずかしがりな自分を反省したり。

「…マコトさん、ユキさん…。僕は、もっとしっかりし–はわわわっ!」

 静かに決意を口にしようとして、頭がパニックさせられる。

 静かな寝息を立てる二人の指先が、胸の上で優しく擽ってきただけではない。

 少年の細い肩に、柔らかい巨乳がむにゆり、と押し付けられて、先端の媚突が触れているのまで解る。

 更に、薄い下腹部と筋肉の少ない腿へと、左右からムッチリの柔腿が、もそもそと乗せられてきた。

 暖かくて柔らかい二人の内腿で、裸の腰が優しく撫でられる。

「ぁあ、あの…っ!」

 腰の外側も、二人の裸身がピタりと張り付き、柔らかくて温かい裸肌でのサンドイッチにて、身動きが取れず。

 両腕も双乳と上体で挟まれているので、完全な裸体拘束だった。

 身動きの取れない裸の身体に、女性の裸身が密着をして、胸や下腹部や腿を柔撫で。

 更に二人は、左右から抱き着くように、王子の首へとしなやかな腕を回し、耳元へ唇を埋めてきたり。

 ショタ王子は知らない事だけれど、二人は以前、野生生物の跋扈する惑星で、頭髪と眉とまつ毛を覗く全身の産毛を、完全脱毛処理されていたりする。

 官能的なまでにツルツルスベスベとなった肌ゆえか、二人は眠っている時、無意識に抱き合ってしまったりしているのだ。

 今はまさに、その状態。

 王子様は、左右から優しい力で抱きしめられながら、耳や腕、腿や下腹部などをスリスリされて、全身を柔マッサージされている状態だった。

「っ–ぁぁぁあのほっ–はあうぅぅ…っ!」

「んん…♪」

「んふ…」

 裸身を寄せるマコトとユキは、何やら楽しい夢を見ている様子。

 二人の柔らかタッチがくすぐったくてドキドキして、美王子は身を固くするしか出来なかった。


                    ~第十三話 終わり~

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