☆第七話 ご混浴☆
細い背中を向ける年下王子の存在を、特に恥ずかしがる事もなく、マコトとユキは脱衣をしてゆく。
ユキが薄衣のトップを外すと、豊かで丸くて白い双乳が、たっぷんっと音を立てそうな程に柔らかく弾む。
マコトが超ミニのボトムを外すと、大きくてパツんと張りを魅せる艶々の巨尻が、プルんっと解放されて完全露出。
わりと近い背後で、年上女性の肌と布とが擦れる柔らかくて軽くて小さな音に、恥ずかしがり王子の耳は、どうしても擽られてしまう。
「あわわ…」
同じ室内で、美しいケモ耳美少女たちが脱衣をしている。
そんな事実を否応なく教えられているだけで、ショタ王子は恥ずかし過ぎて、身を固くしてしまっていた。
全てを脱いだマコトとユキは、その恵まれた起伏の裸身をドコ一つとして隠す事なく、背中を向ける王子様を左右から挟んで、浴室へと促す。
「さあ 王子様」
「えっあっあのっ–ひやああっ!」
全裸の美少女たちに背中を支えられながら、自動扉が開かれた浴室へと、誘われるショタ王子。
背中へ触れるお姉様たちの掌が、柔らかくて温かくて優しくて、心臓のドキドキが高鳴ってしまって仕方がない。
浴室の壁に設置されているシャワーへと連れられた愛顔王子は、やはり恥ずかしくて、壁へ向いて立ち尽くした。
せめて壁を向いていれば、女性たちの裸も視界に入らない。
そう考えて、ホっとして、目を開けたら。
「ハっ–っ!」
浴室の壁には、立ったままシャワーを浴びる人向けであろう、大きな全身姿見が設置されていた。
二メートルを超えるピカピカな鏡には、裸で恥ずかしがる自分自身と、左右を固める全裸の美少女たちが、全身で映っていた。
鏡は水滴や湯気で曇る事のない完全撥水仕様が当たり前なので、マコトのヌードもユキのネイキッドも、一切と隠されず、王子の視界に公開されていた。
「すっすっ–すみませんっ!」
反射的に謝ってまた俯いて王子様に、マコトも何の事か気付いて、ユキは最初から分かっていた様子。
「王子様。ボクたちの裸を どれ程ご覧になられても、何の問題もありません」
「マコトの申し上げる通り でございます。アレンショターリュ王子様♪ むしろ、王子様の御目汚しにならないとなれば、光栄の至りにございますわ♪」
二人は別に、露出癖があるワケではない。
ただ当たり前に、十七才の少女が十歳の少年に感じる羞恥など、ほぼ皆無と言えるだけでもある。
しかも、王子様は恥ずかしがって視線を逸らすし、女性の裸に慣れさせる事こそがこの任務なので、ネコ耳美少女も不快には感じていない。
マコトよりも裸への抵抗が薄いユキに至っては、恥ずかしがる年下王子を可愛いと感じて楽しんでいる事さえ、笑顔で解ったり。
王子様の全身を前後から挟んで、暖かいシャワーで静かにゆっくりと、流してゆく。
その間にも、肩や背中などに添えられる美少女たちの掌が、年下の美王子様には、恥ずかしくて鼓動が高められてしまっていた。
「それでは王子様、洗浄をさせて頂きます」
「え…あっ–っ!」
実は王子様の洗浄については、ユキが楽しそうに提案をしていて、マコトはパートナーのアイディアのままに、実戦である。
浴室内に用意されている椅子へマコトが座り、膝の上へと、ショタ王子様を座らせる。
王子様のお尻と、マコトの腿や下腹部が密着をして、少年王子様の軽い体重が柔らかく沈んだ。
「あわっ–あああああああのののののののっ!」
女性の肌と、これ程までに触れ合った経験など、皆無な王子様。
普段は、王族の職務として傅かれる意味でも、キッチリと着衣をした女性従者たちに、身体を洗われている。
物心ついた頃からの従者たちが相手でも、多少の恥ずかしさは感じられるものの、それでも耐えられているショタ王子。
なのに、銀河に謳われる美少女二人に、共に全裸で入浴をさせられ、肌の上に着座をさせられているのだ。
王子の心臓は飛び出さんばかりに高鳴って、思考も混乱し始めている。
「暴れられると 危険ですよ」
恥ずかしがる年下の少年に、なんだか姉的な距離感へと懐かしく深化してゆく、マコトの心理。
ツルツルな濡れ腿の上から滑り落ちて、万が一にも怪我などさせるワケには、絶対にゆかない。
なのでマコトは、王子様の細い脇の下から両掌を廻して、シートの安全ベルトの如く、自分の身体へと密着をさせた。
「っ–っ!!」
筋肉の少ない背中へ押し付けられる、大きくてタプタプでスベスベで暖かくて柔らかい双つの優しい実りに、ショタ王子の思考は恥ずかし過ぎて停止。
大人しくなった少年美王子を、マコトはそのまま抱きしめて、ユキは観念したと感じた様子。
「それでは王子様、頭髪を 洗浄させていただきます♪」
目の前に膝を着いたユキの巨乳が、タプんっと弾む。
閉じられた膝や腿が柔らかそうに合わさっていて、突き当りの、僅かに桃色を強めている肌も、覗けていた。
「あっ–はひはひっ!」
意識せずとも視界に入ってしまった、女性の腿の付け根。
美脚は閉じ合わされているし、肝心な閉じ目の肌とかは見えていない。
けれど、閉じられている箇所が本能を呼び寄せる事は、恥ずかしがりな王子様でも意識をしてしまう。
キツく目を閉じたまま身を固くして、しかも美顔まで逸らしている生真面目な年下王子に、二人はやはり、義姉的な庇護欲を刺激されていた。
「王子様♪ 横を向かれては 十分に洗浄が出来ませんですわ♪」
「そうですよ。王族として、ボクたちに傅かれる事にも、慣れて戴きませんと」
と言いながらマコトは、脇の下から両腕を頬へと伸ばし、細い指で優しく挟んで正面を向かせる。
マコトが腕を動かしたら、大きな双つの乳肌クッションもプルるっとうごめいて、王子の背中を優しく愛撫。
「はっ–ひいぃっ–っ!」
正面を向かされて、シャンプーで頭髪を洗われるショタ王子。
恥ずかしくて目を閉じているせいか、視覚以外の感覚が、鋭敏になっていた。
背中に押し付けられているマコトの巨乳や、引き締まって柔らかい下腹部。
少年の細いお尻を乗せられているムチムチな腿が、ショタ王子の知らない感覚を少しずつだけど、刺激している。
頭に触れるユキの、細くて柔らかくて温かくて優しい指先も、神経を愛情で撫でられているように、意識をさせられてしまう。
細い鼻腔には、浴室の湿気と石鹸の清潔な香りが、漂っている。
しかもそれら特有な香りよりも、もっと強く感じられてしまう、甘くてドキドキさせられる、お姉様二人の香り。
ショタ王子にとって初めて知る香りなのに、全身の奥で眠る強い何かを、揺すられている感覚がした。
目を閉じていると、香りだけなのに二人の肌がハッキリと頭に思い浮かべられ、そして消えない。
「…ふ…」
「…は…」
前から聞こえてくるウサ耳美少女の吐息や、すぐ背後から耳元で聞こえるネコ耳美少の吐息までもが、まるでイヤフォンからのステレオの如く、耳と頭の中でハッキリと響いていた。
こんな恥ずかしい状況は、産まれて初めてで、どうして良いのか解らない。
思考も停止しそうになって、身じろぎ一つ出来ないショタ王子である。
ユキが頭を洗っている間に、マコトは王子様の頬から手を放して、まだ細い少年の身体を洗浄し始めた。
「王子様、失礼いたします」
と言って、古式ゆかしい固形石鹸を両掌で優しく泡立てると、マコトは腿の上の美少年の身体を、素手で洗い始めた。
「っひぃゃぁぁあああっ!」
柔らかい掌で左右から、薄い胸板を撫で洗われる。
指先から掌全体を使って触られて、下から上へと、優しく手洗い。
ヌルヌルの石鹸を纏う掌での優しいタッチは、肌の表面からその奥の芯までを、ゾクゾクと擽って全身を熱くさせて、心臓の鼓動が限界まで高められてゆく。
「あ、は、はあぁぁっ–っ!」
全身が硬直している王子様の身体を洗うのは、実に手がかからないというか。
二人はかつて、男子高校生五人を地球まで搬送する三日間、男子たち全員を毎日、全裸で洗浄した経験がある。
しかも強性ドリンクを服用していた男子たちは、もちろん年頃の男子として健全な反応も示していて、それでも二人はちゃんと全身を綺麗にしていた。
なので、年下の王子様の身体を洗うなど、もはや抵抗感は皆無。
そして、それが仇となる場面が、やって来た。
ユキが王子様の頭を洗い、マコトが上半身を洗って。
「では王子様、お楽になさって下さい」
と、ご注進をしながら、マコトが腿の上で閉じられている細い少年の膝を、優しく開く。
目の前に跪くユキが、王子様の下腹部を洗浄しようと、視線が向いた。
膝が割られた驚きで、つい目を開けてしまったショタ王子の視界に、膝をつくユキのヌードが、想像ではないリアルで入る。
そして、年上美少女に、観られている自分。
「ひっ–ひいいぃぃっ–!」
あまりの恥ずかしさに、王子様の羞恥が限界を突破。
顔どころか全身を真っ赤に上気させたショタ王子は、一瞬だけ身体を硬直させたかと思うと、そのままグッタりと、のぼせてしまった。
「あら、王子様」
「のぼせられてしまいましたの? でしたら このまま」
人命救助も身に着けている二人は、むしろ洗浄し易くなった年下王子を、全身隅々まで綺麗にした。
~第七話 終わり~
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