第2話

屋敷から少し先にある小さな森でロンディは全身に魔力をためていた

「よしシャロン王国の場所を補足、着地は門から少し離れた場所に設定してと…よし準備完了」

そう言うとロンディを覆っていた魔力が電気を帯び始めた

「よし…転移!」

ロンディを覆っていた電気は激しくなり、激しい雷鳴と共にロンディはその場から消えた


シャロン王国から少し離れた森

「クソ!!こんなにゴブリンがい生息してるなんて聞いてねぇぞ!!」

一人のシャロン王国の兵士が言う

「そんなこと言ってねぇで剣を振れ!!一体でも多く倒すんだ!!」

「隊長囲まれました!」

「クソッ!!ここまでか…」

すると兵士達の目の前に突然雷が落ちた

「何だ!?雷!?」

「人?!」

兵士の一人が雷の中に人影を確認した

「何だと?!」

兵士たちが驚いていると次の瞬間また雷鳴が響いた。

「邪魔ですね」

そう言うと次の瞬間ゴブリンたちが一斉に消し炭になった

「お掃除完了ですね」

ゴブリンを殲滅したロンディは満足気に笑っていた

「お嬢ちゃんは一体何者なんだ?」

「ん?私ですか?私の名前はロンディ。ん〜最強のメイド一家って言えば分かるかな?」

「最強のメイド一家?」

「なるほどな」

「隊長知っているのですか?」

「あぁ国王様がわざわざ頭下げて依頼するほど、といえばどれだけ凄いか分かるか?」

「国王様が!?」

それを聞いた兵士たちは開いた口が塞がらないといった表情をしている。

「あのあなた達はもしかしてシャロン王国の兵士ですか?」

「はいそうです。ここで会ったのもなにかの縁王城まで案内しましょう」

「助かります」

「総員撤収の準備に取りかかれ」

隊長が兵士たちに指示を出し、撤収の準備をする


「ロンディ様終わりました!では案内いたします!」

「隊長さんありがとう!」

そしてシャロン兵と共にロンディは王城に向かった


「着きましたここがシャロン王城です。国王さまとの面会はもう少々お待ちを」

「分かりました」


「ロンディ様面会の準備が整いました!ではこちらへどうぞ!」

「ありがとうございます」

ロンディは玉座の間へと案内された。

「ここですでは中へどうぞ」

そう言うと隊長は玉座の間の扉を開けた

「シャロン王国国王陛下にお目にかかります」

ロンディは国王に跪く

「よいよいそんな堅苦しい挨拶は」

「そうですか」

「ロンディ夜ここまでの長旅ご苦労であった」

「いえいえ、10分も経ってないので心配無用です」

「あの距離を10分経たないと流石だな」

「いえいえ、姉達なら数秒で来れるでしょう」

「なんと!?」

「ロンディ様一つ質問いいですか?」

と一人の兵士が突然言い出した

「おいお前ロンディ様はいま国王陛下とお話していらっしゃるのだぞ!!」

「構わん、下がれワドル隊長」

「分かりました」

と渋々下るワドル隊長

(へぇ〜あの人ワドルって言うんだぁ~)

「では質問させていただきます、ロンディ様には姉君がいると先程おっしゃいました、しかも先程の言動からするにロンディ様の姉君はロンディさまよりも強いと、ならなぜ姉君ではなくロンディ様が来られたのですか?」

「おい貴様無礼だぞ!!」

ワドル隊長は兵士の胸ぐらを掴む

「はぁ隊長さん別に良いですよ。兵士さん質問に答えましょう。確かに姉様たちは強い、ならなぜ姉様ではなく私が選ばれたのか。理由は簡単、姉様が来ると魔王討伐なんて数分で終るからですよ」

そう言った次の瞬間玉座の間が凍りついた

「魔王討伐が数分だと?!」

兵士たちが驚嘆する

「今回の魔王討伐には討伐ともう一つの目的がある」

「もう一つですか?」

「えぇもうひとつの目的、それは勇者の育成ですよ」

「勇者の育成?国王陛下一体どういうことですか?」

ワドル隊長が国王陛下に尋ねる

「魔王を討伐するならロンディたち最強ノメイド一家に頼めばいい、しかし未来のことを考えなければならない」

「未来?」

「ああ未来つまりこの国の時期国王だ。それを決めるため勇者育成というもう一つの目的を作った」

「ということで私が勇者育成担当に選ばれたということです。まぁ簡単に言えば、勇者パーティーのサポート役が魔王瀕死にさせて勇者にトドメを刺させ経験値を稼がせ更に育成し国王にするということです」

ロンディの言葉に皆が驚嘆する

「し、しかしロンディ様、過去の勇者たちの記録を見るに、勇者たちは非常に優しくゴブリン一体倒すのにも時間がかかったとあります。もし魔王にトドメを刺せなかった場合はどうするのですか?」

と一人の兵士が震えながら質問する

「トドメを刺せなかった場合ですか?フフッ」

と笑うロンディ

「あ、あの何か変な質問しましたか?」

「いえいえ何も、ではお答えしましょう。もし勇者がトドメを刺せなかったらその時は…」

とロンディは全身に雷を纏い玉座の間にいる全員に聞こえるように言った。






「その時は………私が勇者を殺します」



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