小説を書くことは難解なパズルを解くことに似ている
前々からツラツラ思っていたことなんですけどね、小説書くことって難解なパズル解くのに似てるんです。
小説書いてて、中盤くらいに差し掛かるあたりくらいですかね、そういう時に良いアイデアが浮かんで、「これだ!」と思うと同時に停滞が始まるわけですよ。
どういうことか?と、お思いの方もいると思います。
良いアイデア浮かんだんだろ? じゃ、いいじゃん、ってお思いでしょう。仰る通り。良いことです。良いことではあるんです。
でも、停滞が訪れるんですよ。
何のことかとお思いでしょうが、こういうことです。
一つアイデアを小説書いてる途中で思いつくと、往々にして前に書いた場面と辻褄が合わなくなるんですよね。そういうことなんです。
張っていた伏線がグチャグチャになったり、もう一つ前の段階でエピソード作らなきゃいけなかったり、逆にせっかく書いたところを削除しなくちゃいけなくなったり、もう大変。めんどくさい。
それらが頭の中で割と一瞬で思いつくわけです。「あ!そうだ! あそこダメじゃん」とか、「ここで一発、間に挟む必要あるじゃん。しかも長いやつ」とか。
頭の中で思い浮かぶ分にはいいんですけど、それを書かなきゃいけない。しかも一度書いたところだから、気分的になんかめんどくさい。
しかし、その時に思い付いたやつを直せば万事OKかというと、それだけには止まりません。
中盤書いてる時に思いついたアイデアに沿った形で前半直すじゃないですか。すると、今度はそこを直すが故に更に前のところが辻褄が合わなくなって直さなきゃいけなくなる。そこを直そうとすると、今度は後の方のシーンがおかしくなってきてヤバい……。という風に延々と続くわけです。
めんどくせー! 俺は物語やキャラクターを描きたいわけであって、パズルを解いてんじゃないんだよ、ないんだァぃヨォォォぉぉ〜!(ヨッ! 中村屋!)←合いの手
だから、良いアイデアが途中で浮かぶと、全然そこから進まなくなるんです。停滞するんですよ。
例えて言うなら、歩いてる途中でムーンウォークを入れるようなものです。
二歩進んでは、三歩ムーンウォークで下がる。また二歩進んでは、三歩ムーンウォークで下がる。傍目にはもの凄い勢いで歩いているように見えて全然前に進んでない。むしろ下がってます。
もう、書いても書いても終わらねぇ!
じゃあ書くなよ、と言われてしまうかもしれませんが、そういうわけにはいきません。だって書きたいんだもん。
めんどくせー!とお思いでしょう。そうなんです。めんどくさいんです。俺、めんどくさいんですよ、ええ。
でもね、その作業がまた面白かったりするんですよね。やっぱり、難しいパズル解くのって面白いじゃないですか。特に解けた時の爽快感っていったらないですよね。
それと同じ楽しさは当然あるし、しかも自分で作ってる小説だからやっぱり書いてて楽しいし、それに段々自分が思い描いていた姿に近づいてるのが見えてくると、それはもう嬉しい。しかも、ピースが全部ハマッて完成した時の爽快感ったら、難解パズルの比ではないですよ。
だから、小説書くのって面白いんですよね。
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