第1話   とある街の話

 とある所に一つの街があった。そこは山奥にありいくら運動神経が良くても、体力がたくさんあったとしても、たどり着けない場所だったので、世間の人々はその街をこう呼んだ。

『暗黒の街』と。







あるところに じいさん ばあさん

とうさん かあさん むすめ がいた

あるとき じいさん ぽっくり 死んで

家族は ばあさんが 殺ったと わかった

ばあさん 逮捕 はい終わり

ところで 何故わかったか それは…

三人が 殺ったから


「なんの歌だい?」

少女は驚いて持っていた鞠を落とした。見上げると見たことない男が立っている。少女は慌てて鞠を拾うと、その場から走り去った。

「お母さん!見慣れない服を着た男の人が来てる。この町のことが知られちゃう!」

遠回りをして帰ってきた少女はすぐにこの事を母に伝えた。それを聞いた母はこのことを市長に伝えに行った。

「市長!知らない男が街にいます!」

ちょうどお茶を飲んでいた市長はお茶を吐き出し、ゴホッと咳き込んでいたが、

「緊急会議を開く!」

と、すぐに立て直した。でもすぐには集まらなかった。広場に男がいたからだ。1時間くらいかかって、やっとそれぞれの代表者が集まった。

「みんなも聞いているだろうが、街に見知らぬ男がいる。私も聞いているが容姿までは知らない。誰でもいい。見たものは特徴を教えてくれ。」

すると何人かが手を挙げた。市長はもちろん、その場にいる全員が真剣に聞き、頭に留めておく。

「どうなさいますか?」

誰かが聞く。市長の判断を待っている時間は静かすぎて落ち着かない。

「そうだな…。取り敢えずは、いつものように。」

『はい』

市長の決定に逆らうものはいない。

 そしていつもの地獄が始まる。だが、街の者にとっては当たり前のことで、今更何を思うはずもなかった…。



 「ギャアアァァァァァァ…」

誰かの悲鳴が聞こえる。


ザクッ ザクッ

土を掘る音がする。

ザクッ

音が止まる。そして、そこに置かれたのは…

何か、重たいものだった…

 これは一体なんなのか…



 その日、一人の男が消息を絶った。



誰も知らないことだった。とある一人の男のことで、何かが動き出すことに…


そして…。この街に隠されている秘密とは、何なのだろうか…


それは、まだ誰にも予測のできない呪われた話…

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