第4話

毎晩、香絵ちゃんに、11:11になると、体を包み込まれて優しく愛撫されて、顔中にキスされまくってると、だんだん本当に女の子のような体になっていったから、不思議だ。

中3で、毎日、中学に行っても、みんなから女子のように思われてしまう。先生方も、ボクは女子のほうの更衣室や洗面所を使用するようにとの設定をしてくれた。

体操服も、なんとなく自然に、女子用のを着ていた。水泳でも、女子用の水着を着けてプールに入った。先生方も、まわりのみんなも、ボクは、それで良いと思ってくれていたから良かった。


修学旅行は岐阜・長野方面に行くことになった。

ある晩、香絵ちゃんに、

「うちも、あやめちゃんといっしょに修学旅行に行きたいーっ」

って言われて、

「いいよ~。いっしょに行こう!」

って答えたら、香絵ちゃん、めっちゃ喜んでいた。


修学旅行前日の11:11にも、香絵ちゃんはあらわれた。

「明日、あやめちゃんといっしょに行く修学旅行めっちゃ楽しみ~!でも今日は早く寝よ!」

って言って、すぐ静かになった。

翌朝、中学に集合して、電車に乗って、それからバスに乗って、岐阜や長野あたりの山々の景色を見てる時も、

「うわ~!すごい、きれいな景色~!雄大な山々の美しい自然~!」

とか言って、騒いでいたけど、たぶん、その声はボクにしか聞こえてないみたいだった。

善光寺に着いて、1人で歩いてる時も、

「うち、着いてきてあげて良かったわ。あやめちゃん、まだ、そんな仲良しの友達いないんだね~」

って言っていた。

「まあ、中3で転校してきたばっかりでの修学旅行だからね」

って香絵ちゃんに答えながら、香絵ちゃんと2人で仲良く善光寺を歩いていた。

善光寺のあと、鬼押出し園っていうところに行ったら、

「うわ~!面白い景色だね~」

って言って、香絵ちゃんも、めっちゃ感動していたみたいだった。


宿泊先に着いて、担任の先生に、

「どっちで寝る~?」

って聞かれたから

「女子のほうで、いいですか?」

って答えたら、

「じゃあ、女子のほうで寝なさいねっ!」

って言ってくれたから、ボクは女子といっしょに、女子の部屋に入った。

女子も、ごく自然に、当たり前のようにしてくれていたから、ボクも、普通に女子のほうの部屋に行けて良かった。女子みんな、めっちゃ優しい。大阪の女子って、その辺、めちゃめちゃ優しくて、おおらかなのかな~って思った。

その日の晩、宿泊所で11:11になったら、

「それじゃあ、うちは、これで先に帰ってるわね~」

って、香絵ちゃんはボクに言ってきて、ボクのそばから離れて、先に大阪に帰っていくのを感じた。

それから後は、修学旅行に香絵ちゃんはあらわれなかったから、香絵ちゃんなしに、中学のみんなといっしょに修学旅行を過ごしていた。

帰りのバスや電車の中でも、ボクは、女子の友達といっしょに、しゃべりながら、大阪の中学に帰った。

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