第6話

高校では、香絵ちゃんと、ずっと美術部で絵を描いていた。文化祭でも、3年間、描いた絵を展示した。

高校の近くにも、木々や草花の生い茂った森のような場所あって、香絵ちゃんと、帰りにいつも、そこを通って、キスしてから帰ってた。


明日、高校の卒業式で、前日の夜、寝てたら、11:11ちょうどに、

「こんばんは~。あやめちゃん~」

って、女の子の声、聞こえてきたから、びっくりして、飛び起きたら

「明日は、もう高校の卒業式なんですね~。卒業おめでとう~」

「あっ、今まで、ありがとう!いつも、11:11に来てくれて、ボクのことを優しく愛撫してくれてたから、ボクもだんだん本当に女の子のような体になっていって、嬉しかったよ~」

「本当に女の子みたいですね~。うちも、毎晩、あやめちゃんのことを抱きしめて、キスして、あやめちゃんを女の子のような体にしてきて、それも今日で卒業です~」

「高校3年間、11:11までに寝た日には、いつも来てくれてて、ボクのこと優しく愛撫してくれてるの、ずっと感じてました」

「わたしも、明日からは、ここを離れて、本来の、わたしの香絵のところに戻ります」

「香絵ちゃんのところに...」

「はいっ。じゃあ、これで、さようなら。今まで、ありがとう!」

「こちらこそ、いつも、ありがとう!」

初めて、霊の女の子の声、聞くことできた。高校の卒業式前日に。

「あっ、あなたのお名前は~?」

「かえだよーっ!香る絵と書いて香絵」

「香絵ちゃんと同じ名前だーっ」

「そうだよーっ。じゃあね~、バイバ~イ。明日は香絵といっしょに卒業だね~」

そう言うと、霊の女の子は、ボクの部屋から、どこかに行ったみたいに、存在感なくなってしまった。

ボクは、ふとんにもぐって、明日の卒業式のことを考えながら、眠りについた。


高校を卒業して、ボクは服飾デザインの専門学校に進学した。授業の最初に、生徒みんなの体の採寸をするために、教室で服を脱いで、裸になったら、ボクの体、めっちゃ女の子みたいで、みんなに見られてしまった。柔らかくて、めっちゃ曲線的な、えっちで可愛い女の子みたいな体。でもボクは自分の体、めっちゃ女の子みたいなこと嬉しかった。ちっちゃい頃からボクは、ずっと女の子みたいだったし、服も好きだから、服飾の専門学校に入学できて良かった。


香絵ちゃんとも、たまに会って、2人で、えっちするけど、ボクの体は女の子みたいだから、2人のえっちも、女の子どうしのえっちみたいだ。でも香絵ちゃんは、そういうボクで良い、そういうボクのこと好きって言ってくれている。


香絵ちゃんと結婚するのかな。2人とも、美術や服なんかも好きだから。

いつまでも、2人でいっしょに仲良くやっていきたい。

高校の近くにある伊勢寺に2人で結婚の報告をしに行こう。なんとなく、2人でいっしょに、伊勢さんのところに行きたい、そんな気している。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

女子のからだのボクだから、女子のえっちになる ヤッキムン @yakkimn

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ