第3話

中3になって数か月たったある日の晩、寝ていて11:11になったら、

「こんばんは~」

って女の子の声、聞こえてきた。

「はじめまして~、うちの部屋にようこそ~」

って言っている。

ボクも、

「こんばんは~、はじめまして~」

って答えてみた。

「はじめましてじゃないわよっ!あんた部屋に来た時から知ってるわよっ」

「あっ、そうですか。いつも11:11にあらわれてたのは、もしかして、あなたなんですか?」

「他に、この部屋に、誰がいるって言うのよっ!うちと、あなたしか、いてへんやないのっ!あなたの来る前は、うち1人で気楽に暮らしてたんやからねっ!」

「あっ、すみません。よろしくお願いします」

「もう、とっくに、よろしくしてあげてるわよっ!」

「あっ、そうですね。ありがとうございます」

「ほんまやわ~。あなた女の子みたいやから、毎晩、体も顔も愛撫して、より女の子みたいにしてあげてたんやからねっ。わかってたの?」

「ああ、それはわかってました。毎晩、体を包みこまれて、優しく愛撫してくれてて、顔にキスしてくれてたの、知ってました」

「そうでしょ~。それはそうと、明日から修学旅行なんでしょ。うちも、ついて行くからねっ」

「え~、なんで知ってるんですかあ~?ついて来れるんですか~?」

「いいのっ。明日にそなえて、もう寝るからねっ。じゃ、また明日~。おやすみ~」

「おやすみなさい~」


霊の女の子は、何事もなかったかのようにパタッと静かになったから、ボクも寝ることにした。

霊の女の子としゃべったら、何だか、めっちゃえっちな気分になってきたから、ふとんの中で裸になって、女の子になった気分で、えっちな格好をしていた。

しばらくしたら、めっちゃえっちな絵を描きたくなってきて、机に向かって、えっちな絵専用ノートに、女の子のえっちな絵を描きはじめた。それから、女の子とボクとで、えっちしてるとこを描いた。

ふふっ!って女の子の声、聞こえたような気した。

絵を描いてるとこ、もしかして、見てたんかいって思った。

「うりゃあ~。2人で、えっちしてるとこだよ~」

って言いながら、ノートを広げて、部屋中あちこちに、どこにいるのかわからない女の子の霊に向かって、見せびらかしてみた。

シ~ンとして、べつに何もなかったから、ボクも描くのも、それくらいにして、明日の修学旅行のために寝ることにした。


ふとんに入ってしばらくしたら、机の上の、えっち専用ノートが、パラパラと音をたてて、勝手に、めくられていったから、

「やっぱり見てるんやないのっ!」

って、つっこんでしまった。

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