第30話 ちょっと!

 先生??をしてきました!!

もちろん教員免許は持っていません。最終学歴は高卒です。正しくは大学除籍(!!)ですけれど、除籍になった話は別の機会に。


 とある公民館の夏休み教室で、講師??をさせて頂きました。

お題は何でもイイとのことだったので「空想の翼を広げてみよう!」と銘打って、全員参加の会にしました。みんなで面白いお話を作ってみたかったのです。

結果は、さんざんでした……。ずうっとシーン……としていました。芸人さんならトラウマになりそうな空気が流れました。クーラーのない暑い部屋だったのに、寒い空気が流れました。


 なにを言ってもシーン……。めっちゃツラかったです!!

中でもずっと絵を描いてる女子と、目つきのスルドイ男子が印象的でした。

質問しても、答えが返ってこない。私の質問がわからないのか、どう答えたらいいのかわからないのか、どっちなのかわからない(涙)。


 何とか終わってヘトヘトで、大人の方たちにご挨拶をしていました。すると絵を描いていた女子がそっと近づいてきて「ねえ、冬休み教室も来てくれる?」って!!!!!!

「えっ!? 来ていいのっ!? 今日、面白かった!?」

「おもしろかった」ですって!!!!!

何がどう面白かったかはナゾですが、また会いたいと!!!


 大逆転に満足して帰ろうとすると、女子とお母さんが待っていました。

すごくおとなしくて、静かな子。たぶん恥ずかしがりやさん。でも「バレーボールのセッターになりたい」って、ちっちゃな声で夢を教えてくれた子です。

「今日この子、誕生日なんです。サインをお願いします」と言ってお母さんが出したのは、私の書いた本!!!

「え!? なんで!? 売ってました!?」 (売ってます!!)

「買いました。おもしろかったです」

めっちゃ嬉しい! ありがとう! お誕生日、おめでとう! 生まれてきてくれて、本当にほんとうにありがとう!!


 家に帰って、一人で反省会。

そして皆さんに書いてもらったアンケートを読んでいると……。


質問 どんなときが、いちばんたのしいですか?

答え いま。ここ。


え!? 私のお話、楽しんでくれたん!? これ、だれっ!?

ずっと黙っていた、目つきのスルドイ男子でした(涙)。

黙ってたけど、ずっと睨んでたけど、ちゃんと楽しんでくれていたんだ(涙)。


 二巻の原稿そっちのけで(書けよ)、

カクヨムにも書かず(書けよ)、

教室でお話する内容をずっと考えていて、

でもぜんぜん上手にお話できなかったけど、

それでも何かがちょっとは伝わっていたんだ……と、泣きそうになりました。


 すごくすごく嬉しかったです。

これを読んでくださったあなたにも、すごくすごく嬉しいコトがありますように☆





































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