第116話 相互作用

「そんな所が、好きだな」って、本音を漏らしたボクに、顰めっ面を返してきたキミから、「そんな所が、好きなの」なんて言われても、一瞬、ドキッってするけれど、真に受けて調子に乗ったら、しっぺ返しを食らいそうで、天邪鬼な態度を取ってしまう。


振り子仕掛けの相互作用。

ボクとキミは友達のまま。




★☆★


そもそも〖相互作用〗がよく解ってないのだけど、ボクがキミを『好き』だと思って、それをキミに告げた時、キミはボクの事を知らなかったとすれば、ボクの『好き』はきっと空振りに終わる。

でも、(そんな単純ではないのは重々承知しているけど)それを何度か繰り返すうち、キミの中に”ボクからの好意”という作用が働き、ボクに好意を持つようになったとして、ボクの方は、“キミからの否定”という作用を受け続けているわけだから、前触れなく“キミからの好意”を向けらても、それまでに蓄積された“否定”のせいで、真っ直ぐに受け止め憎くなっているんじゃなかろーか、と、思ったわけだ。



☆★☆


次のお題は〖木目調〗

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