第026話 不快指数

お母さんに言われて、しぶしぶ起こしにいったお兄ちゃんは、昨夜はいなかった女の人と、素っ裸で寝こけていた。


朝から見苦しい物は目に入るし、外に出れば殺人的暑さだし…爆上がっていた不快指数は、ずっと好きだった幼馴染みの

「俺。彼女、出来た」

に、メーターは振り切れ、普通に祝福しちゃったさ。




★☆★


この兄貴は、家族の寝静まった深夜、こっそりと家を抜け出して、お持ち帰りしてきたんだね。

もしかしたら、つきあってるカノジョで、何らかの事情で、する場所が他に無く、終わったら、カノジョを家まで送り届ける(少なくとも服を着る)つもりだったのかもしれないが、そのままバタンキューで、寝過ごしてしまったのかも。


兎に角、不快に不快を重ねた主人公は、偶然出会い、突然聞いた幼馴染みの爆弾発言に、

「へー。あー、そうなんだー。ふーん。おめでとー。よかったねー。じゃー。お幸せにー。バイバーイ」

って感じで、祝福したんじゃないだろうか。


そして、冷静(?)になった夜。

「どいつもこいつも、サカってんじゃねーよ」

と、八つ当たりした枕で涙を拭くのさ。



☆★☆


次のお題は〖大誤算〗

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