第025話 影法師 ①
六歳で入山した僕は、とんとん拍子で、御簾内に籠る法師の朗詠を、兄弟子達と共に聴かせてもらえる迄になった。
今、僕には一つの試練が課されている。
法師から、直接御指導を賜るには、
拝顔してお頼みしなければならないのだ。
小耳に挟んだ所在に向かっても時遅く、
庭園に法師の影法師が伸びるばかり。
★☆★
入山後は、兄弟子から基礎を学び、
午前中に法師の朗詠を聴き、午後からそれについて深く考え、兄弟子に教わったり、討論するのが初級。
そして、法師の話をマンツーマンで聴ける中級に上がる為の、初級の卒業試験が、『法師の顔を拝む』なのだ。
そして、上級の者は、基礎や初級の新参の弟子に、法師に代わって教える。
って、感じ。
どういう法を教えてるのかは…知らん。
ただ、「主人公が、『影みたいな法師』の影法師を見た話」にしたかっただけだ。
★
兄弟子の誰かと誰かの会話で
「法師は庭にいる」
とかいうのが聞こえたんだろうね。
急いで行ってみると、法師はもう庭にはおらず、渡り廊下とか、外出する駕籠に乗ろうとしているとか…主人公には逆行を浴びた背中と、庭に伸びた影法師しか見えなかった。
って、感じを書きたかったわけだ。
★☆★
次のお題は〖不快指数〗
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます